第二章
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「そのうえで、です」
「今以上にですね」
「動ける様になって」
「そしてそのうえで」
「新しい家族に迎えられる様にしますね」
「そうしましょう」
こう話してだった。
今度はランディに車椅子も用意した、するとかなり楽に動ける様になり。
ランディだけでなくハーマンも喜んだ、そうしてだった。
ランディは新しい家族に迎えられた、とても善良な人でその人はランディを優しく抱き上げて彼に言った。
「これからはうちで楽しく暮らそう」
「キャンキャン」
「宜しくお願いしますね」
スーはランディの家族になるその男性に言った。
「この子のことを」
「はい、ただこの施設のことを聞きましたが」
「生涯を持っている生きものを助けるですか」
「はい、どうしてですか」
こうスーに尋ねるのだった。
「そうしたことをされているのですか」
「はい、実はです」
スーはその人に応えて話した。
「私は子供の頃障害を持った犬を家族にしていました」
「そうでしたか」
「獣医さんは安楽死を言いましたが」
「それでもですね」
「私も家族もそれは嫌だと言って」
そしてというのだ。
「その子と最後までいました」
「そうしたことがあったのですか」
「障害があろうとも生きていて誰でもですね」
「ええ、人間でも同じです」
まさにとだ、男性はスーに答えた。
「障害があり誰でも今は何もなくても」
「後天性で、ですね」
「なることもです」
「ありますね」
「はい」
まさにというのだ。
「それは」
「左様ですね、ですから」
「障害についてもですか」
「いつも考えてきました」
「それで、ですか」
「この財団を創設しました」
障害のある生きもの、子供の頃に家族だった子と同じ様な彼等を救う為にというのだ。」
「そうしました、この子もです」
「その鳩もですか」
「飛べないのです」
スーは膝の上にいるハーマンを撫でつつ男性に話した。
「鳥ですが」
「障害で、ですか」
「そうです、飛べなくてもです」
「生きていられる様にですね」
「私達はしていきます、ですからランディも」
「はい、一生離れません」
男性はスーに約束した。
「命ですから」
「ではお願いします」
「はい、じゃあ行こうランディ」
「キャンキャン」
車椅子で動ける様になっているランディは男性に応えた、そうしてだった。
車椅子で彼のところに向かった、スーはその彼を見て微笑んだ。
最後にランディとハーマンはお互いに鳴いて別れの言葉を告げた、だが男性は時々ランディを施設に連れて来てだった。
ハーマンと会わせた、彼等は会う度に嬉しそうに鳴き合った。
犬を救った鳩 完
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