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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第3話:その名はネオライダー
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んかい?」
「「お邪魔します」」
「おお、なら上がっていきなさい」
士達が連れてきた見慣れない四人を栄次郎が不思議そうに見ている。そんな栄次郎へ小狼とサクラは礼儀正しく挨拶を行う。
彼らに対して栄次郎は暖かく出迎えると、小狼達四人は憩いの場と化している写真室へ通される。
そこで背景ロールに描かれている『記憶の羽根』を目にして驚いた。
「サクラ姫の羽根…!」
「え、どうかしたの小狼?」
「なるほど……大体わかった、どうやらお前達はこの絵を意味が分かるようだな」
小狼を心配そうに声をかけるユウスケの横を通り過ぎ、士は背景ロールの傍までやってくると、近くの柱にもたれかかって指で指す。
そこへサクラに抱えられたモコナがぴょんと跳ね、士の肩へと飛び乗って説明を始める。
「これサクラの羽根なの。モコナ達、これを探して旅をしてるの!」
「サクラちゃんの羽根ですか?」
「ハイ……そうです。その羽根、私の記憶なんです」
夏海に聞かれ、サクラは重々しく答える。
そうして小狼達は自分達の事情を話した。
……かつて、記憶の羽根があらゆる次元の世界にばら撒かれた事。
……それによって自分の記憶が失った事。
……自分達はそれぞれの目的で次元を超える旅をしている事。
やがて話し終えると、夏海は悲しげな表情でショックを受けていた。
「そんなサクラちゃんの記憶が、思い出が欠けてるなんて」
「みんなはサクラちゃんの羽根を探してこの世界に来たのか」
「はい、もっともこの世界に羽根があるかどうかは分からないです。それでも探します」
ユウスケは訊ね、それを聞かれたサクラは笑顔を作りながら答える。
続いて、小狼は士達へ深々と頭を下げた。
「おれ達を助けてくれてありがとうございます。でも、流石にこれ以上はご迷惑はかけません。流石におれ達だけで羽根探しはやります」
「そうだよね、話を聞いたところでオレ達の事情に突っ込ませるのも悪いしね」
「悪ぃがこっちの事情はこっちで解決する」
いきなり出会った士達をこの先に起こるかもしれない危険な目にファイと黒鋼も『協力は不要だ』とそう告げる。
士達は決して悪い人間ではないことは分かっているが、だからこそ巻き込まないために距離を置こうとしている。
そんな中、夏海が声を上げて口火を切った。
「――――待ってください!士君、私達も小狼君達の羽根探し手伝いましょう」
夏海の第一声に一同は驚愕した。
彼女は士の元へ向かうと、彼に対して勢いよく声を上げた。
「士君、小狼君達の羽根探し手伝いましょう」
「聞いてなかったのか?こいつらは必要ないって言ってるが」
「そうですけど、放っては置けないじゃないですか!」
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