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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第1話:二つのデアイ
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様子を伺うもの、手持ちの携帯端末で写真を撮るものと人々の反応は様々であった。
そんな周囲をかき分けてやってきたのは、複数の軍服姿の人達を連れた眼鏡をかけた男。
「貴様達、一体何者だ。こんなところで騒ぎを起こしよって」
「何者…と言われましてもー。旅の者ですけど」
にこやかに答えるファイに対して眼鏡の男は舌打ちをうつ。
「おい、面倒だ。こいつら捕縛しろ」
眼鏡の男に命令されて、そのうちの一人がサクラに手を伸ばそうとする。
だがその腕を小狼の手が払いのけ、彼女の前に立ち塞がる。
「……その人に触るな」
「チィッ!あったまに来た!!おい、やっちまえ!」
眼鏡の男の指示をすると、軍服の人達が小狼達を取り囲む。
すると、軍服の姿が変わり始め、その姿を異形へと変える。
灰色の体色を基調とした怪人と、黒い体にステンドグラスのような模様が入った怪人。
二種類の怪人の出現に野次馬だった人だかりは蜘蛛のように散って去ってゆく。
「「きゃああああああっ!!」」
「なんだ?こいつら……化生の類か?」
「黒りん、人間じゃないないのは確かだよ」
「へっ、やって来て早々戦いなんつうのは」
黒鋼はモコナの口から吐き出された愛刀・蒼氷を手にし、勢いよく抜刀。
それによって巻き起こした突風を怪人達に浴びせ、何体かを近くの壁まで吹き飛ばした。
蒼氷を肩に担いだ黒鋼は怪人達へ目掛けて言い放った。
「かかってこい、バケモノ風情に負けるほどやわな鍛え方しちゃいねえ」
『『『グガァァァァァァ!』』』
挑発を仕掛けた黒鋼へ向けて襲い掛かっていく怪人達だが、黒鋼は蒼氷の刀身で攻撃をいなしながら、斬りつけていく。
一方、ファイは自分に襲い掛かってくる怪人の攻撃を躱しながら翻弄していく。
「黒ろんやるぅ!ひゅー!」
『てめぇっ!避けんじゃなねえ!!!』
「えー?でも当たると痛そうだしやだよー!」
怪人達が振るう武器を避けるファイ。その隣では小狼がサクラを守りながら、体術によって一体の怪人と応戦していた。
「くぅ!」
「小狼君!」
「大丈夫です姫、おれがあなたを守ります」
『グオオオオオ!!』
「―――ハァ!!」
突撃してきた灰色の怪人をジャンプして避け、その背中へと蹴りこむ小狼。
怪人は勢いあまって吹っ飛び、タイミングよくしゃがんだサクラを飛び越えて建物の中へ突っ込んだ。
壁にできた穴を恐る恐る様子を伺うサクラの元へ、小狼が駆け寄る。
「大丈夫ですか。サクラ姫」
「うん、小狼君凄い」
「うーん!小狼凄い!悪い奴らをやっつけるなんて!」
サクラの肩に乗っていたモコナが小狼を褒めたたえる。
そんな中、先程の眼鏡の男が
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