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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第1話:二つのデアイ
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役。
小野寺ユウスケはかつて士が回った世界の一つ【クウガの世界】の住人であり、仮面ライダークウガだ。
彼らは士にとってはかけがえのない仲間達だ。
そんな彼らが疑問に思ったのは、背景ロールに描かれた絵の事だ。
背景ロールに描かれていたのは、暗闇が広がる空間とそこに舞い落ちる模様の入った羽根。
「しかし、これはなんでしょう……羽根、ですか?」
「模様書いてあるけど一体なんだこれ?」
「分からない以上、行ってみれば何か分かるだろう」
「まーた適当なこと言って、士も分かってはないんじゃないか?このこのー」
ユウスケは士の頭をわしゃわしゃとしながら、人懐っこい笑顔を向ける。
その笑顔を手で押しのけ、ユウスケを離すと士は身支度を始める。
目的は外に広がる街の様子を伺うためだ。
「そうだな、散策でもしてみるか」
「そうですね、行きましょう!」
「やっほう散策だー!」
「ほっほっほ、いってらっしゃい」
台所から首だけ覗かせている栄一郎を背に、士たち三人は街へと散策に出た。
彼らに待ち受けるのは『同じく旅する人々』とは知らず……。
――――――――
同じ頃、同じ世界の同じ街。
この世界の人々が忙しなく行きかう中、そこに風景が溶けるように歪みが生じる。
通りかかった人々はなんだなんだと思いながら見守っていく中、歪みが液体が弾けるように消え、その中から現れたのは……。
「ぷぅ!次の世界へ到着!」
「うわぁ、高い建物がいっぱいだねー」
「……おい、なんかこっち注目されてるぞ」
「小狼君大丈夫?」
「はい姫、おれは大丈夫ですよ」
この世界にやって来たのは、別の世界からやってきた旅人達。
玖楼国の考古学者の卵で真面目な少年・『小狼』。
玖楼国の姫君で優しい心を持った少女・『サクラ』。
日本国の不愛想で腕っぷしの強い忍者・『黒鋼』。
セレス国のいつも笑みを浮かべる魔術師・『ファイ・D・フローライト』。
そして一同を様々な世界へ導く謎の白い生き物・『モコナ・モドキ』。
彼らは様々な理由で共に様々な次元の世界を旅をすることになり、様々な次元に散らばったサクラの【記憶の羽根】を求めて旅をしている。
タオの国を後にした小狼達はその後もいくつもの世界へ赴き、記憶の羽根を回収してきた。
そして次にたどり着いたのはこの世界だった。
「おい、てめぇら見せもんじゃねえんだぞ!」
「どうどうどう、くろぴー落ち着いて。ほーら怖がってるじゃん」
「もしかして、私達の恰好が怪しまれてるのかな?」
「……一刻も早くこの場所から離れますか。騒ぎになっては困ります」
小狼達の言う通り、周囲には彼らを注目する人だかりができていた。
怪訝そうにこちらの
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