天使とラブソングを……?(第15幕)
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ーサンの言葉。そう……ここの住民ではないこの人物はヒゲメガネさん……またの名をプサンさん。
……で本名はマスタードラゴンさんだ。
「ずいぶんな言い様ですね相変わらず。まぁ何時ものことなので気にしませんが、今日私がここに来たのは、ある噂を聞いたからです」
「噂? あぁ……あの噂か。なら安心しろ……お前がマヌケだって事は噂どころじゃなく真実だから。だから今日から“マヌケードラゴン”に改名しろマヌケ」
酷い言い様だが私も同じ思いだ。と言うのも、私はこの人が嫌いだからだ。
この人は異世界に飛ばされたティミーさんの命より、この世界にある伝説の武器の心配をしたんです! 信じられますか!? この世界の神とか名乗ってるクセに、命より武器を優先したんですよ!
「あの……どなた様です?」
幸運なことに今まで関わり合うことのなかったアイリーンさんが、同じ疑問を持ってるピエッサさんの分まで小声で私に尋ねてきた。
「あぁ……こちらの方は、この世界を創造だけして放置してそこら畏に不具合を起こさせてる、自称神と名乗るマヌケードラゴン様です」
そう聞いて畏まる二人……そんな必要無いのに。
「だ、誰がマヌケですか!?」
「トロッコに乗ってウッカリ20年間回り続けたお前だマヌケ」
何、そのエピソード? 詳しく聞きたいわ。
「そ、その事はもう忘れて下さい!」
「都合良いこと言ってんな!」
全くだ……自分の都合だけ言うな。
「きょ、今日は……貴方が私を称える歌を披露すると聞いて、それを聴きに来たんです」
「そんな歌、作った憶えはない。って言うか、称える箇所のない奴を称える歌なんて作れる訳ねーだろ」
「そ、そんなこと言って……神を称える歌を作ったんでしょ?」
「“神”をな。お前じゃなくて神様な。異世界の貧乳女神も違うぞ。我々のいう神ってのは、なんかこう……フワッと神々しい何かな! お前みたいに何もしない奴じゃなくて、人々に希望を与えてる様な何かだ」
「私だって神なんですよ!」
「お前……息子を見捨てようとした事を僕が知らないと思ってんだろ」
あれ……何でその事をお父さんが知ってんの?
「だ、誰から聞いたんですか!?」
慌てたマヌケードラゴンさんは私に視線を向けた。
だから思わず睨み返した。
「僕が居なかった間のグランバニアの事は、関わった皆が報告してくれてるんだよ。まぁティミー見捨て事件の報告はリュリュがしてくれたがね」
ナイスお姉ちゃん。少し見直したわ。
「ア、アレには……その……色々と事情が……」
「だろうな。こっちにもお前をマヌケ扱いする事情があるんだよ」
そういう訳だから大人しくマヌケードラゴンに改名しなさいよ。
「まぁいい。お前を称える歌じゃないけど、聴きたいのな
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