第二章
[8]前話
「今も」
「そうですか」
「仕事でな、それでトイレもな」
デビッドはこちらの話もした。
「トラックの仮眠室のところに置いてな」
「そうしてですか」
「ちゃんと掃除もしてな」
それでというのだ。
「やってるさ」
「そうですか」
「一日三回掃除もしてな」
「そこもちゃんとしていますね」
「ご飯も用意してるしな」
そのキャットフード、トラが今食べているそれを見ながら話した。
「こっちも、それでな」
「お水もですね」
「そうさ、それでずっとだよ」
「一緒にいますね」
「仕事の時もな、これからもな」
まさにと言うのだった。
「何があってもな」
「そうですか、じゃあまたうちのお店に来た時も」
「こいつが一緒だよ」
椅子の上にちょこんと座ってテーブルの上にある皿の中のキャットフードを食べているトラを観つつ店員に話した。
「ずっとな」
「そうですね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「こっちにまた来たらな」
「その時はですね」
「こいつも宜しくな」
「わかりました」
店員は笑顔で応えた。
「お客さんとこの子見たのは僕ははじめてですが」
「そういえばあんた新入りさんか」
「いえ、多分前に来られた時休日で」
それでというのだ。
「お会いしてなかったです」
「そういうことか」
「そうかと」
「そうか、じゃあまた来た時にな」
「お会い出来たらいいですね」
「そうだな」
「その子とも」
「ああ、トラもそう思うよな」
「ニャオン」
そうよという様な返事だった、デビッドも店員もそのトラを観て笑顔になった。
デビッドとトラは食べ終わると店員にまたなと言って勘定を払って店を後にした、そしてだった。トラはそのデビッドと共にトラックに入った。そしてデビッドはそのトラに行くぞと言ってトラックを動かした。トラはその彼に一声鳴いて応えた。
ドライブ好きの猫 完
2021・4・18
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