暁 〜小説投稿サイト〜
SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第一章 〜再会と出会い〜
その五
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め動けなかった。
* * * * * *
三時間程で宴はお開きとなった。主催者達(神王と魔王)はもう少し騒ぎたかったようだが、明日は柳哉の家族が到着することや引越しの荷物の整理に編入手続きなどがあるため、涙をのんだようだ。
「それでは幹夫さん、明後日にでも」
「ああ、決まったら連絡してくれ」
「それではおやすみなさい」
「おやすみ」
幹夫と挨拶を交わし、桜と共に歩き出す。桜を家まで送り届けるためだ。神王・魔王両父娘と楓はそれぞれの自宅前で彼らを見送っていた。稟は酔いつぶれ(結局飲まされた)プリムラは既に自室のベッドで就寝中だ。
「柳ちゃん、さっき幹夫おじさんと話してたことって……」
歩き出して少ししたところで桜が聞いてきた。
「ああ、墓参りの事。土見家と芙蓉家の」
「そうなんだ」
「あれっきりだからな」
実は水守家は八年前、幹夫から事故の話を聞いた翌日から数日だけだが光陽町に帰ってきていた。もちろん弔問のためだが、同時に葬儀の手配や弔問客への対応、さらには事故に関しての警察の事情聴取などを一人でこなさなくてはならない幹夫の手伝いのためである。実際には八重家や近所の人も手伝ってくれたため一人ではなかったのだが、それでも幹夫にとってはありがたいことだった。
「ところで桜」
「え?」
言葉を発したのは柳哉のほうだったが、
「……いや、何でもない」
「?」
結局その会話はそこで終わった。八重家がもう間近でもあったこともあるが。
「それじゃおやすみ、桜」
「うん。おやすみ、柳ちゃん」
桜が家に入ったのを見届けた後、柳哉は歩き出す。
(稟と楓……もう仲直りしたって話だが……)
ならば二人の間に感じたこの妙な違和感は何なのか。
(まあ、今は見守るしかないか、それに……)
もう一つの懸案事項に想いを馳せる。
(まさか、とは思うが……)
もしそうなら、その時自分はどうするべきか?
(なるようにしかならない、か)
そう結論し、全体の四分の一ほどが欠けた月を見上げる。前とは違う。今、自分は彼らの近くにいる。それに、
――忘れないで。キミは独りじゃないんだから――
“彼女”の言葉を思い出す。不安はもう、消えていた。
* * * * * *
時間は少し戻る。
「で、まー坊。どう思う?」
「現時点では情報が少なすぎるね。他人の空似、ということも充分ありうる」
娘達を先に家に戻らせ、両王は話し合っていた。その
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