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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第79話 朱乃よ、父と向き合え。家族の和解と本当の愛 中編
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みたいなの……」
……酷い話だ。そりゃ事情があったのかもしれないが、身内である朱璃さんを殺すなんて信じられない。
「朱乃が殺されそうになった時漸くバラキエルさんが来て刺客達を抑えたらしいわ」
「大丈夫だったんですか?戦争になる危険があったんじゃ……」
「そこはアザゼル様と姫島家の党首との間で何らかの取引がされたみたいね。姫島家としても流石にグリゴリと全面戦争は拙いと思ったのか割と早く話は付いたそうよ。その騒動を起こしたのも特に過激的な考え方を持った一部の人間達の暴走だったみたいだしね」
「はぁ……分かってはいるが何処にでもそういう奴はいるのか。そんな奴らに朱乃さんは母親を奪われる事になるなんて……」
俺は事故で両親を失ったが朱乃さんは人の悪意によって母親を失ったのか……心が壊れなかっただけでも奇跡だ。
「その後朱乃とバラキエルさんとの間には溝が出来てしまい殆ど会話すらしなくなったそうなの。このままでは朱乃の精神が病んでしまうと思ったアザゼル様はお兄様に話を持ち掛けて私に紹介した、それが朱乃が私の眷属になった由縁よ」
「そうだったんですか……」
「朱乃は最初死んだような顔をしていたわ。でも時間が立つにつれて私に心を許してくれるようになった。そして後に祐斗や小猫、ギャスパーも加わってグレモリー眷属が出来たという訳よ」
しかし朱乃さんも祐斗も小猫ちゃんもギャスパーも辛い過去を持っていたんだな。リアスさんに拾われていなかったら今の彼らは無かったのかもしれない。
「でも私は結局朱乃を本当の意味では救えていなかったわ。今だって朱乃が苦しんでいるのに何もしてあげられないんだもの……小猫も祐斗もギャスパーもイッセーと出会って変わっていったというのに……本当に私は王として失格ね」
「リアスさん、それは……」
「そんなことはありません!」
リアスさんが自分を自虐し始めたので俺は何か声をかけようとした。だがそれよりも早く誰かの大きな声がリビングに響いた。
「小猫……?」
「リアス部長は私にとって恩人です!貴方がいなかったら私はきっと何もできない臆病者になっていました。そんな私に生きる希望をくれたのは他ならぬリアス部長です!」
大声を上げたのは小猫ちゃんだった。彼女は目に涙を浮かべながらリアスさんを見つめていた。
「そうですよ、部長。僕が復讐心に囚われずに心を保てたのは貴方が愛情をくれたからですよ。だから僕は獣にならずに済んだ。人間にしてくれたのは間違いなく貴方なんですよ、リアス部長」
「僕だって迷惑ばかりかけていたのにリアス部長は絶対に見捨てなかった!僕、本当に嬉しかったんです……貴方じゃなかったら僕は絶対に死んでいました!」
「祐斗……ギャスパー……
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