暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第79話 朱乃よ、父と向き合え。家族の和解と本当の愛 中編
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
side:朱乃


「……」
「……」
「……」
「すみません。このバナナパフェをひとつください」


 今わたくしはどうしてこうなってしまったのだろうと思っています。というのも今の状況が余りにも空気が悪くて正直逃げだしたいと思っているからです。


 偶然にもお父様と再会したわたくしは、とあるファミレスの一角でイッセー君、アザゼル様を交えてお茶をしているのですがお父様を無言のままイッセー君を睨み、イッセー君はお父様の視線を受けて縮こまってしまっています。アザゼル様は苦笑を浮かべわたくし達を見ながら注文をしていました。


「えっと……お久しぶりです、お父様」
「……久しいな、朱乃」
「はい……その、どうして駒王町に?」
「今度行われる三大勢力の会談の会場の下見に来ていたのだ。俺はアザゼル様の護衛として共に参った」
「そう、ですか……」


 ……く、空気が重いですわ。いつかはお父様とも向き合う必要があるとは思っていました。でもまさかこんな唐突に出会う事もなるとは思ってもいませんでした。

 
 しかも唯偶然会うのならまだしもイッセー君とラブホに入ろうとしているのを見られたから凄く気まずいですわ。


「……朱乃」
「は、はい!?なんでしょうか?」
「その男は……朱乃のなんだ?あんな卑猥な場所に入ろうとしていたんだ、友達ではあるまい。まさか脅されたのか?」


 ギロリと鋭い眼光でイッセー君を射抜くお父様、このままではイッセー君に要らぬ誤解を抱いてしまうかもしれません。


「違います、お父さん。俺と朱乃さんは結婚を前提にお付き合いをしています」
「ッ!?」


 わたくしは弁解しようとしましたがそれよりも早くイッセー君が動いてそう言ってくれました。それを聞いたお父様とアザゼル様は驚いた顔をされました。


「……本当か?朱乃」
「はい、お父様。わたくしはイッセー君と自分の意志でお付き合いをしています。いずれは彼と結婚するつもりです」
「……嘘ではないようだな」


 わたくしに確認をするお父様に、わたくしはキッパリとイッセー君と結婚すると言いました。


「アザゼル様の報告ではお前は男を避けていたと聞いていたが……」
「ええ、わたくしは過去の出来事で男の人が苦手に思っていました。悪魔に転生してもわたくしの体を狙って何回か嫌な思いをしたこともあります」


 わたくしの近状報告を聞いていたお父様は男が苦手だったのではないかとわたくしに聞いてきました。


 過去にわたくしとお母さまを襲いお母さまの命を奪った男達……下心を秘めて口説いてくる男の悪魔達……そんな男性ばかりを見てきたせいでわたくしは一時期同じ眷属である祐斗君やギャスパー君以外の男性全
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ