第六百九話 カレーはそれぞれその二
[8]前話 [2]次話
「あるね」
「野菜カレーだってあるし」
「何でもあるね」
「ええ、カイギュウカレーもあるわよ」
エイミーはこのカレーもと言った。
「言うまでもなく養殖ものよ」
「カイギュウもカレーにしたんだ」
「そう、鯨カレーもあるし」
「その二つは高等部の食堂にはないよ」
カレー用のとだ、トムは答えた。
「カイギュウカレーと鯨カレーは」
「うちの学園でもその二つはね」
「うん、ちょっとね」
「それでもあるのよ」
「そうなんだね」
「それじゃあこれからね」
「うん、中に入ってね」
そうしてというのだ。
「これからね」
「食べようね」
「そうしましょう」
こうした話を食堂の先のメニューを見て話した、そしてだった。
三人で食堂に入って食券を買った、その食券はトムとシッドはカイギュウカレーと鯨カレーだった。エイミーは野菜カレーを買って二人に言った。
「両方にしたの」
「うん、どっちも大学にないから」
「だからなんだ」
二人で従姉に答えた。
「一体どんなカレーかね」
「食べて知りたくてなんだ」
「両方頼んだんだ」
「そうしたんだ」
「そうなのね。私どっちのカレーも食べたけれど」
それでもとだ、エイミー入った。
「いけるわよ」
「鯨もカイギュウもなんだ」
「そうなんだ」
「カイギュウはステラーカイギュウなの」
カイギュウの中でも最も大きな種類である、連合では広く養殖されて肉だけでなく皮や脂肪も利用されている。極めて大型だが温和で無抵抗な習性であり昆布が主食であり極めて飼育されやすいとされている。
「あのカイギュウよ」
「ステラーカイギュウは美味しいよね」
トムはそのカイギュウについて述べた。
「牛肉みたいな味で」
「そうでしょ」
「それでいて柔らかくてね」
「それでそれをね」
そのカイギュウの肉をというのだ。
「カレーに入れたのよ」
「成程ね」
「そう、それで鯨もね」
「カレーにしたんだ」
「鯨のお肉は固いけれど」
このことでも知られている肉だ。
「柔らかくしてね」
「そうしてなんだ」
「調理してあるから」
「柔らかくてなんだね」
「美味しいわ」
こちらのカレーもというのだ。
「だから楽しんでね」
「そうさせてもらうね」
「それじゃあね」
「これからね」
「食べてね」
その二つのカレーもと言ってだった。
三人は四人用のテーブルを見付けてそこに三人で座った、そのうえで。
食券と交換したカレーを食べはじめた、シッドは最初鯨カレーを食べたが。
一口食べてだ、すぐに言った。
「美味しいよ」
「カイギュウカレーもだよ」
トムはこちらのカレーを食べつつ答えた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ