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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第一章 〜再会と出会い〜
その三
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 そこにいたのは稟とほぼ同じくらいの身長に黒い髪に黒い目、ジーンズに長袖のシャツというこの時期には若干そぐわない格好、そして両手には黒いフィンガーレスグローブをした少年だった。顔立ちは十人中六〜七人は美形と判断するくらいには整っており、精悍(せいかん)というよりは綺麗という表現が似合っていた。

「柳……か……?」

「柳君……ですか?」

「八年ぶりだな……元気にしてたか?」

 それには答えず、稟は楓と顔を見合わせる。こんな偶然があるものなのだろうか。

「どうしたんだ?」

 彼の問いに稟が答える。

「いや、俺も楓も今朝同じ夢を見てな」

「はい、八年前のあの時の夢です」

「え? 二人もなの?」

「ん? も、ってことは桜もか?」

 桜が頷く。

「なんだよ、俺だけ仲間外れか?」

「それより、中へどうぞ。積もる話もたくさんありますし」

「いや、悪いけど……」

 もうじき引越しの荷物が届く時間だ、という彼に、

「引越してきたんですか?」

「ああ、母さんがこの町に仕事の拠点を置くことになってな」

「連絡ぐらいくれればよかったのに」

「いやまあ、桜には連絡したんだがな。驚かせようと思って」

「そういうところ、変わってないな」

 そんな会話の後、稟と楓は引越しの手伝いを申し出た。まあ人手はあったほうがいい、ということで最初から手伝うつもりだった桜に稟と楓を加えた四人で彼とその家族の新居に向かうのだった。

「なあ、柳」

「柳君」

「ん? どうした?」

 聞いてきた彼に稟と楓は笑顔で言った。

「お帰り」

「お帰りなさい」

 それを聞いた彼も、

「ただいま」

 笑顔で答えた。
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