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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第一章 〜再会と出会い〜
その三
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っとプリムラに用があってね。少しつれていきたいんだけどかまわないかい? ああ、心配しなくともちょっとした野暮用でしかないから夕飯までには帰ってこれるよ」
「はあ、わかりました」
「あの、リムちゃんのお昼は……」
「ああ、それも大丈夫。こちらで済ませるから」
そう言って魔王はプリムラとともに芙蓉家を出て行った。
「それじゃ、俺達も昼にするか」
「はい、何にしましょうか」
「うーん、素麺とかでいいんじゃないか?」
「それじゃ、すぐに用意しますね」
* * * * * *
どうせだから何か食べていこう、という提案により駅前のレストランで思い出話に花を咲かせながら食事を摂った後、二人は八重家を訪れていた。
「まあまあ、柳ちゃん大きくなったわねえ」
「お久しぶりです、椿さん」
彼は八重椿――桜の母親――の歓迎を受けていた。
「聞いてはいたけど、草司さん、亡くなったんですってね。大変だったでしょう」
このあたりの事情は桜から聞いていたのだろう。
「ええ、でも母さんも妹もいましたから」
「そう……でも柳ちゃん、本当にいい男になったわねえ。私があと二十年若かったら放っとかないわよ」
「ちょっとお母さん!」
なにやらとんでもない事を言い出す母親に慌てる桜。
「いえ、俺なんかまだまだ子供ですから」
口ではそう言ってもいつまでも子供でいるつもりはさらさら無いが。
彼のそんな内心を感じ取ったのか、椿は目を細めて笑った。
「もっとゆっくりして行けばいいのに」
「いえ、まだ引越しの荷物の片付けとかもありますから。それに稟や楓にも挨拶しに行かないと」
それに今日はまだ彼一人しかこちらに来ていない。やはり正式な挨拶には一家揃っていたほうがいいだろう。そうして彼は桜と共に八重家を出た。
* * * * * *
ピンポーン
「ん……誰だ?」
昼食後、リビングでくつろいでいた稟の耳にチャイムの音が届いた。
「はーい」
「いや、俺が出るよ」
洗い物の途中だった楓を制して玄関に向かう。
「はい、って桜?」
「こんにちは稟君、楓ちゃんは?」
「ああ、今ちょっと……」
「桜ちゃん?」
洗い物を終えた楓が玄関に出てくる。
「実はね……二人ともちょっとこっちにきて」
「なんだ?」
「どうしたんですか?」
サンダルを履き、前庭に出てきた二人。そこに声がかかる。
「よう、久しぶり」
「へ?」
「え?
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