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レーヴァティン
第百九十九話 関東の政その二

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「事実上」
「それが秀吉さんの天下統一まで続いたぜよ」
「東西でな」
「それでじゃ」
 まさにというのだ。
「この浮島でもぜよ」
「そういうことだな」
「それでわし等はな」
「その東西統一も進めているな」
「そういうことぜよ」
「しかし。度量衡が違うと」
 ここで桜子は困った顔で言った。
「何かと困るね」
「慣れないな」
「同じものを測るにしてもね」
「その基準が違うとな」
「何かと戸惑うよ」
「そうだな」
「これじゃあ一つでないと」
 度量衡、これがというのだ。
「全くだよ」
「一つにならないな」
「それを実感してるよ」
 桜子にしてもというのだ。
「今ね」
「実際にだな」
「そうしながら政をしてるよ」
「俺も同じだ」
 英雄にしてもだった。
「些細なことではない」
「かなり大事なことだね」
「起きた世界でもメートルならわかるが」
 それでもというのだ。
「フィートはだ」
「わからないね」
「慣れない」
 英雄の言葉はどうしたものにもとなっていた。
「俺はな」
「メートルで慣れてるからな」
「そうだな」
「この世界の西の度量衡にもね」
「そうだったな、だが西の浮島はメートルでな」
「こっちの浮島は西はメートルもあるけれど」
「尺もあるな」
 この単位もというのだ。
「そうだな」
「そしてその尺にもね」
「慣れるのに時間がかかった」
「そうね」
「東の民は今度はそうなるが」
「慣れてもらうしかないわね」
「メートルやキログラムにもな」
 この単位にもというのだ。
「そうなってもらう」
「絶対にね」
「徐々にでもな、そうしたこともしていく」
「貨幣もよね」
 こちらもというのだ。
「そうしていくわね」
「そうする、国を一つにするには度量衡や貨幣の統一は絶対だ」
「もう言葉や文字が一つなら」
「ことを進めていく」
「それじゃあね」
 こうした話もしてだった。
 英雄は実際にそうした政もしていった、浮島の東西を一つにすることを進めるその第一歩として関東を幕府に組み入れることを進めていった。
 それは順調に進んでいった、しかし。
 英雄は関東の各地も見回った、その上で言うのだった。
「関東は治めると豊かになるが」
「守りにくいわね」
 奈央が応えた、丁度常陸の北を見たところだ。
「東北から来られると」
「平地ばかりでな」
「どうしてもね」
「西国からは守りやすい」
 こちらからはというのだ。
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