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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
元凶滅ぶ
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マンオサ城の、無事だった場所に臨時の謁見の間を設置し、本物の国王がリュカ達に救国の感謝を述べている。

「やめろ!『英雄』とか呼ぶな気色悪い!それに勘違いするなよ…別にお前の為にサマンオサを救ったわけでは無いからな!フィービー達を助けたかったんだ…王族というのは、皆が自分の事を全力で救うと勝手に信じていやがる!」
今までに無いくらいの不敬罪!

しかし、この国でリュカに対し不敬罪を唱える者は皆無だろう…
サマンオサでリュカという存在は、精霊紳ルビスより神聖な物へと昇華されている!
本人が知ったら激怒するだろうに………
「うむ、リュカ殿…それは重々承知している…だが、この国がリュカ殿のお陰で救われた事実に変わりなかろう?ワシはその事に感謝をしているのだ」

「う〜ん…まぁ分かったけど…でも僕に感謝するよりも、虐げられてきた国民の為に、全力を尽くしてほしい!…城を壊しておいて言うのも何だけど…修理する金があるなら、国民に回してよ!」
「あぁ、勿論そうするつもりじゃ!…とは言え、ワシからリュカ殿に、何かお礼をしたのだが…何かあるかな?」

「えー!?別に無いなぁ…」
「お父様…」
城を半壊させて張本人が、リュカのマントをチョンチョン引っ張り、可愛くアピールする。
「何、マリー?…お前、お城壊しといて何かお強請りするつもり?」
珍しく娘に辛辣な事を言うリュカ…
まぁ、状況が状況だからねぇ………
「う゛…お、お父様はサマンオサに来た目的をお忘れですの!?」
彼女としても此処は退けない!
どうしても必要な物があるから。

「何じゃ?何かあるのなら言うてくれ!…城の事を気にしてるのは、お主等だけだぞ!」
「は〜い!変化の杖をくださいな!」
「あぁ!そう言えば、そんな当初の目的もあったねぇ……この国酷すぎて、キレイに忘れてたよ!」
「い、言い返せんが酷い言われ様じゃのう…」
苦笑いするサマンオサ王…

「しかし困ったのぉ…」
「何だ!?『それはダメー!』とか言うのか、この野郎!?」
「いやいや…そんな事は言わんよ…譲れる物があるのなら、何だって譲りたい気持ちなんじゃから…」
「じゃぁ何だよぉ!」
「うむ…変化の杖はな…ワシの偽者が携帯しておったのだ…」

「………え?」
「つまりな…城と一緒に吹っ飛んだと言う事じゃよ!………まぁマジックアイテムじゃし、壊れてはおらんと思うが…何処に吹っ飛んだのやら………?」


それから3日間…
広大に飛び散った瓦礫の中から、変化の杖を探し続ける事となる…
フィービーや兵士達…その他、国民の皆様が手伝ってくれなかったら、もっと時間が掛かったろうに…




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