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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第五九話 作戦会議
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「さて、作戦会議(ブリーフィング)を始める。」

ユーコン基地の作戦室の一室、そこを借り受け壇に立つ特徴的な意匠の軍服を身に纏った男、忠亮が開始を宣言する。

「今回はアルゴス小隊との戦闘だ。高度制限は200m。使用機体はF−15Cの改修機、F−15ACTVが二機と吹雪が一機もしくは二機。一機の場合はもう一機はストライクイーグルの計4機だ。」

言葉とともにプロジェクターに映し出される機体。フェニックス構想で作られた既存機体であるF−15Cをパーツ交換でアップデートしたF−15ACTVアクティヴイーグル。

「特に要注意すべきはこの機体、フェニックス構想の看板機。アクティヴイーグルだ。電子装備の刷新や追加は元より特筆すべきはその加速力だ。
 第一世代機の瑞鶴(おれら)では勝負しようとするだけ馬鹿を見る。」

アクティヴイーグルの各種演習、テスト時の映像とデーターが続いて表記される。
第三世代機に近い能力を獲得し、機動性では完全に上を行くこの機体をどう攻略するか。それがカギだった。

「―――清十郎、お前ならどう攻略する?」

突然に話を振られる真壁。一時は共に鍛錬したこともある兄弟子のような存在のそれは新任である彼の成長を促すためのものだ。


「………包囲して集中攻撃でしょうか。」

無難な戦術、包囲殲滅ならば同数以下であっても敵は注意を分散させなければならないため勝機が見込める。だが、小隊でそれをやろうとすれば下手すれば各個撃破される危険性をも伴う。


「――――小隊レベルの運用はお前たちは未錬成だったな。」

朝鮮半島による敗戦以降の兵士は育成カリキュラムがかなり短縮されている。端的に言えば、満足な訓練を修了していないのだ。


「良いか、部隊戦。特に数が少なく連携が重要となる少数同士の戦いに於いての要点は敵の駒を浮かして落とす事と、自分たちが浮いた駒を出さない事だ。」
「中隊や大隊以上での戦いだとある程度纏まって動くだけで効果があるからね。」

忠亮の説明を甲斐が補足する。

「そして、ポジショニングもその役割も小隊では大きく変わる。まず、メインとなる兵装は殆どの場合で突撃砲だが―――そのメリットは分かるか?」
「距離を取って攻撃出来ることと面と点の攻撃が出来ることです。」

忠亮の問いかけに対する答えに、忠亮は嘆息し、甲斐は苦笑、今井は額に手を当てる。

「―――己が試験監督ならお前は落第だぞ。」
「う〜ん、僕もかな。」
「論外です。」

忠亮、甲斐、今井の三者が続けざまに酷評する、特に今井の一言が一番キツイ。

「突撃砲、つまりは射手の一番のメリットは連携の容易さと火力の集中が可能ということだ。
距離を取って攻撃が可能という事は離れた敵へ、離れた味方と攻
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