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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第五九話 作戦会議
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撃が可能という事。
ゆえに突撃砲を用いての戦闘では敵に中てる事の是非よりもその立ち回りと、多角的な攻撃が要点だ――――簡単に言えば有機的に動く
十字砲火
(
クロスファイア
)
こそが突撃砲戦術の基礎であり極意である。」
少数で戦う場合、どうしても正面火力に於いて欠ける。その不足を補うためにはどうしても火力の集中が必要となる。
その為には如何にして、多対少の状況を作り出すかが肝要だ。
特に分散して攻撃すれば敵は必然と意識を分散せねばならないため、つけ入る隙が生じる。
「戦いの肝は連携だ。武器の特性だけではなくそれをどう使い、どう繋いでいくか―――どう戦場を組みたてていくのかを考えなくてはならん。
戦いは競技ではない、試験の成績が戦いの優劣を決定する等とは思うな。」
「……はい。」
釘を刺す忠亮、清十郎ら短期錬成プログラムで育った学生は基本として中隊以上の規模での動き方しか習っていない。
より連携がシビアな小隊以下での戦いではその戦術特性は大きく変わってくる。
「連携の練度が不十分な場合、4機揃っての行動は連携が上手くいかず隙を返って生じてしまう。だが、単体で動けば各個撃破の可能性が高くなる――――依ってエレメントどうしで役割を分担して動く。」
忠亮が戦場の作り方としての見本を示す。忠亮は本来、個人技にこそ適性が抜きんでてはいるが、戦術も出来る。
出来なければ既に戦場でとっくの昔にBETAの餌だ。
「小隊を二つに分けるのですか?」
「連携が不十分な場合、明瞭に役割を分けたほうがリスクは軽減する。―――清十郎、今井お前たちは支援射撃を行え。
今井が狙撃で、清十郎お前は観測と直衛が役目だ。」
後衛、敵の気勢と注意を削ぎ―――機会があれば敵を落とす。それが清十郎たちに与える役目だ。
「そして甲斐と
己
(
おれ
)
が前衛となり敵と切り結ぶ―――これを基本形にする。
注意点として清十郎は今井に近づきすぎない位置で主機を停止させておけ。」
「それは何故でしょうか?主機を落としたままでは戦闘出力に到達するまでに間があり直衛の任の障害となるはずです。」
戦術機は
二機一組
(
エレメント
)
が基本形、それは教本の最初に乗っていることだ。
だが、直衛を任せておきながら離れてしかも主機を停止させ―――つまりは敵の感知に引っ掛からないように潜伏していろという。
「敵の注意を削ぐ為だよ。」
清十郎の疑問に甲斐が答える。
「人間の注意力には容量がある。特に接近戦を行っている人間はその多くを目の前の敵に費やなくてはならない―――だが、そこに狙撃が加わるだけで敵の意識の容量はかなり切迫する。」
「でも、狙撃を行えばこちらの位置が敵に見つかる―――方角がばれた狙撃の効果は一気に半減するわ。」
敵も馬鹿ではな
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