第125話
[12/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「私に関する気遣いは不要だ。そもそも内戦の時に私は”師”であるヴィクター師もそうだが、ゼクス中将、それにマテウス師を”本気で討つ”つもりだったし、そもそもシュバルツァー少将の配下や仲間から犠牲を出さない為に強敵であるヴィクター師に一切の容赦をしないという判断は”軍を率いる者として当然の判断だ。”それにヴィクター師も”武人”の一人。戦いによって果てる覚悟も当然しているから、例え其方達との戦闘によって果てたとしても其方達を恨むような狭量な事はしないし、そのような人物を父に持つラウラ嬢は戦いによって果てた父の人生を受け入れる事もまたアルゼイド流の継承者―――――いや、武人の娘として受け入れなければならない”義務”だ。」
「将軍閣下……」
「……お気遣いありがとうございます。話を戻すが今回の要請を成功させる為の”策”は以上になるのか?」
「はい。”策”の成功率を更に上げる為の細かい変更やどの部隊が担当するか等は後で部隊長達を交えて話し合う必要はありますが、大まかな流れは以上になります。―――――これが、わたくしが考えた”策”になりますがどうでしょうか?」
オーレリア将軍のリィンに対する気遣いの言葉を聞いたミュゼは静かな表情を浮かべ、リィンは会釈して感謝の言葉を述べた後ルシエルに確認し、確認されたルシエルは頷いてオーレリア将軍に確認した。
「うむ、こちらとしてもその”策”で問題ないが、ジュノーの攻略に関する”策”の中で一部分を変更してもらいたい。」
「その変更部分とはどの部分でしょうか?」
「先程の話では外壁の迎撃部隊が”空”の部隊に注意を惹きつけられている隙に、そちらの攻略部隊が外回廊に降下して外壁の迎撃部隊の殲滅を開始するとの事だが、その最初に降下する部隊は私が率いる部隊にしてもらいたい。」
「え……最初に降下する部隊を将軍閣下が率いる部隊にですか?一体何故……」
ルシエルの質問に答えたオーレリア将軍の答えを聞いて呆けたプリネはオーレリア将軍に訊ねた。
「それはジュノーが我らラマール領邦軍の”居城”だからです。我らの城の奪還に手を貸してもらうとはいえ、ジュノーを占領している敵軍の”将”を討つ事もそうですが”一番槍”を務めるのが我らラマール領邦軍にとっては”義務”のようなものでもあるからです。―――――内戦時”トールズ士官学院の奪還を大目標”として活動していた其方ならば、私の要請も理解できるだろう、シュバルツァー少将?」
「……はい。ちなみにジュノー海上要塞はルートが主攻と副攻の二つに分かれているとの事ですが、将軍閣下が率いる部隊が攻略するルートは話の流れから察するにやはり”主攻”でしょうか?」
プリネの質問に答えたオーレリア将軍に問いかけられたリィンは静かな表情で
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ