ムー大陸
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「オーパーツ、ベルセルク。それが、ランサーの体内に取り込まれた石の名前だ」
「……それをバングレイは、ベルセルクの剣って呼んでたのか」
「ムー大陸は異世界にも侵略を企てていた。外宇宙にも進出しようとしていたとしても不思議ではない。あのバングレイは、そこからムー大陸の力を知って地球に来たのだろう」
「迷惑な古代文明だね」
ハルトはため息をついた。
キャスターは本のページに指を差し込んだ。すると、ページの表面が波立ち、彼女の指が描かれている恐竜の石を引っ張り出した。
開いた本の形をしたケースみたいだな、とハルトは思った。
「さきほど私とマスター。そして、ライダーとランサーのマスターとともに入手したこれは、ダイナソーのオーパーツ。そしてもう一つ。シノビのオーパーツの三つが、現在ムーの封印を司っている」
「シノビ?」
ハルトは眉をひそめた。
「シノビってことは、忍者? でも、そんな石、この局面になっても影も形も見せてないよ?」
「あの……」
その声は、友奈だった。彼女は可奈美とも顔を合わせ、「間違いないよね」と頷きあっている。
「多分それって、前にリゼちゃんの家から盗まれたものじゃないかな」
「何?」
それはキャスターにとっても初耳だったらしく、目を大きく見開いている。
友奈の言葉を、可奈美が引き継いだ。
「ハルトさんには言ったよね。前に私と友奈ちゃん、あとココアちゃんとチノちゃんと一緒にリゼちゃんの家に行った時、怪盗の処刑人が現れたって」
「ああ。確か、盗まれたものがあいつに……ソロに盗まれた……まさか……」
「あれが、オーパーツ、シノビだったんじゃないかな」
「手裏剣の形をしてたよ!」
友奈の言葉に、キャスターの顔が険しいものに変わる。
「ベルセルクのオーパーツがこの地を訪れたのは、偶然が生み出した不幸としか言えないな。すでにこの騒動の根本には、ムー大陸の復活がある」
「滅んだ文明の復活……」
「でもよ。それって悪いことなのか?」
コウスケが水を飲みながら聞いた。
「自業自得で滅んだ文明っつってもよ。今よりも発展した技術が山盛りなんだろ? 空飛ぶ大陸なんてくらいだからな。それがあれば、今の文明だって発展するんじゃねえの?」
「……無理だな」
キャスターは首を振った。
「ムー文明は、今の世界とは全く比べ物にならない文明だ。赤子に精密機械を作らせるようなものだ。解析の一つも出来ないだろう」
「それ大袈裟じゃね?」
コウスケの言葉に、キャスターは首を振るだけだった。
「ねえ、だったら、響ちゃんはどうなるの?」
友奈が話に割り込む。
「そのオーパーツを取り込んだ、響ちゃんはどうなるの? さっきの騎士み
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