第一話 卒業してその三
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「もうね」
「お洒落すべきなのね」
「常識の範囲内でね、じゃあ早速明日美容院行って」
そうしてというのだ。
「コンタクトも雑誌も買いなさい、ネットでいい雑誌とか調べたりしてね」
「そうしたお洒落な雑誌も」
「あんた雑誌は漫画とかアニメばかりだけれど」
買う雑誌はというのだ。
「そうした雑誌も買ってね」
「勉強ね」
「そうしたらいいわ」
「うん、それじゃあ明日からね」
咲は母の言葉に微笑んで頷いた、そうしてだった。
夜は父の実、四角い眼鏡をかけて四角い顔立ちで髪の毛は白くなったものをアイロンパーマにしている彼も交えて卒業を祝った、父はビールを飲みながら娘に言った。見れば背は一七〇位でがっしりした体格だ。顔や眼鏡だけでなく全体的に四角い。仕事は八条石油という企業の東京の会社で管理部長をしている。
その父がこう言うのだった。
「もう咲も高校生か」
「うん、それで明日美容院に行って来るわ」
咲は父に笑って話した。
「お母さんと話したけれど」
「美容院か」
「卒業したし高校入ったらお洒落したいから」
だからだというのだ。
「それでなの」
「美容院行ってか」
「この髪型止めて」
そしてというのだ。
「それでコンタクトにもして」
「眼鏡も辞めるか」
「そうしてね」
そしてというのだ。
「お洒落もね」
「するんだな」
「高校デビューね」
咲は母が作ってくれた料理の中にある海老フライを食べつつ話した。
「それやるから」
「おいおい、お前もそう言うのか?」
「高校デビューするって?」
「よく聞くけれど自分の娘がそう言うなんてな」
それはというのだ。
「思わなかったぞ」
「そうだったの」
「ああ、けれどお前がそうしたいならな」
父は微笑んで話した。
「そうしたらいいな」
「お父さんも賛成?」
「賛成っていうかお洒落位はな」
「いいのね」
「夢ちゃんみたいなのはどうかって思うけれどな」
「お父さんも夢姉ちゃんにはそう言うのね」
「派手過ぎるからな」
父もこう言った。
「だからな」
「ああしたファッションはなの」
「ああ」
どうしてもというのだ。
「父さんも賛成出来ないな」
「そうなのね」
「あとお前の通う高校は悪い評判もなくてな」
父は娘に今度はこう話した。
「悪い生徒もそんなにいないが」
「それでもよね」
「やっぱり悪い人と付き合うことはな」
「注意ね」
「世の中本当に変なのいるからな」
「間違っても顔だけいい人とは付き合ったら駄目よ」
母はハンバーグを食べながら言ってきた、見れば今日の料理は母が作った咲の好物ばかりで統一している。
「いいわね」
「ヤクザ屋さんとかよね」
「そこら辺のチンピラとかね」
「そういう
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