第一話 卒業してその二
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「それでもね」
「咲ちゃんがそうしたいならね」
「やってみたら?」
「流石にドキュンはないにしても」
「お洒落位はね」
「そうね、考えてみるわ」
卒業式の後でそんな話をした、そうして友人達と卒業してからも遊ぼうと約束してから暫しの別れを告げてだった。
咲は家に帰った、それからすぐに母の露、黒髪をショートにしていて自分と同じ位の背で顔もよく似ている彼女に学校で話したことを言った。すると母はすぐに言った。
「それじゃあティーン雑誌買ったり美容室行ってね」
「そうしてなのね」
「勉強したら?ただ咲の場合は」
母は娘のその顔とスタイルを見て言った。
「髪型変えて眼鏡外したらね」
「それでなの」
「かなり変わりそうね」
「そうなの」
「その二つがかなり地味にしてるから」
咲の外見をというのだ。
「だからね」
「その二つを変えたらなのね」
「随分変わるわ、ただね夢ちゃんみたいにはね」
その従姉のことも言ってきた。
「あまりね」
「ならない方がいいの」
「あの娘ずっとお勉強は出来るけれど」
「高校入ってから随分派手になったから」
「大学に入ってもああだからね」
派手な外見だからだというのだ。
「ああいうのはね」
「よくないのね」
「お母さんああいうのはね」
従姉のファッションの様なものはというのだ。
「賛成出来ないわ」
「そうなのね」
「ただあの娘はファッションだけで」
問題はというのだ。
「他のところはね」
「別によね」
「ないのよね」
「悪いことしないし」
「悪い人とのお付き合いもね」
これもというのだ。
「ないからね」
「いいのよね」
「お母さんにしてもね」
「姪よね、お母さんから見て」
「ええ、叔母さんとしての立場から見ても」
その彼女はというのだ。
「どうかって思うのはそのファッションで」
「その他のことは」
「何も言うことはないわ、ただね」
それでもとだ、母は娘に話した。それはどうしても見過ごせず言わずにはいられないという表情でのことだった。
「あのファッションはね」
「あんまりにも派手だから」
「言うわよ」
「それで私もなのね」
「お洒落はいいにしても」
「派手過ぎないことね」
「そう、そこは気をつけてね」
「そうなのね」
「ああしたギャル過ぎなのはね」
その従姉の様にというのだ。
「どうかって言うけれど、ただね」
「それでもお洒落はいいのね」
「むしろ咲はこれまでお洒落しなさ過ぎたから」
「もうなのね」
「高校デビューでもね」
「やったらいいのね」
「むしろ折角校則の厳しい学校卒業したから」
そうであるからだというのだ。
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