第四百五十七話 空美町の者達その十六
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「ですから」
「我々もですか」
「この世界で、ですか」
「休まれて下さい」
美香子は自分の考えを述べた。
「スサノオとの戦いの間は」
「スサノオは夜に来るかも知れないですね」
日和はこのことを指摘した。
「それなら」
「そうね、ずっとこの世界にいた方がいいわね」
紗羽も答えた。
「それなら」
「そうですね」
「ええ、日和ちゃんの言う通りよ」
「ですから」
「私達はなのね」
「この世界におられた方がいいので」
だからだというのだ。
「美香子さんのお屋敷で休まれては」
「そうしたらいいのね」
「私達と一緒に」
「ううん、それじゃあ」
「それがいいですね」
内海は真顔で答えた。
「ではお言葉に甘えまして」
「それで、ですね」
「宿をお借りします」
内海は美香子に答えた。
「そうさせてもらいます」
「それでは」
「俺達も一緒か」
「とも君、同じところにいてもね」
そはらが等身を戻している智樹に隣から言ってきた。
「いいわね」
「いやらしいことするなってか」
「そう、したら許さないから」
「俺もここじゃしないからな」
絶対にとだ、智樹は言い返した。
「何があってもな」
「それはどうしてなの?」
「会長の屋敷だぞ、俺ここでも酷い目に遭っただろ」
「そういえばそうだったわね」
「だからな」
それでというのだ。
「俺もここじゃ大人しく寝るな」
「そうするのね」
「風呂に入る時も注意して入る先を確かめたしな」
「前はそれで大変なことになったから?」
「そうだよ、だからな」
この記憶があるからだというのだ。
「絶対にだよ」
「それならいいけれど」
「確か二俺は懲りないけれどな」
そんな人間だが、というのだ。
「絶対にしないからな」
「会長さんのお屋敷だと」
「そうだよ、何があってもな」
「そこまで言うのなら」
「俺だって死にたくないからな」
腕を組んで必死の顔で主張した。
「だからだよ」
「じゃあね」
「夜は大人しく寝るな」
こう言うのだった。
「本当に」
「そうしてね」
「それが身の為だからな」
「しかしここまで広いとな」
万丈はこの屋敷の広さから話した。
「何処にどんな部屋があるかわからないだろ」
「ああ、俺もどんな屋敷かわからないしな」
桐生は万丈のその言葉に頷いた。
「それじゃあな」
「迷うだろ」
「そうだよな」
「それで迷って女の子の部屋に入ったら」
「迷惑かけるしな」
「ちょっとな」
「桐生さん達には何もしませんので」
美香子は桐生達にはこう述べた。
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