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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
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最終章『ふたりで…』
実験と再会と島の秘密
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ぅっ!」
サーヴァントにはかなわなくなってきている。
武蔵の攻撃を受け止めてはいるものの、はじき返す程の力がないのか、彼は防戦一方に追い込まれつつあった。
「卑怯だぞ…!複数で僕に挑むなんて…!」
「何百ものラフムを率いたあなたに…言われたくはないけどね!!」
斬り掛かる武蔵。
正義は咄嗟に剣を出して受け止めるもそれはすぐに役目を終えてしまう。
あれだけ簡単に刀を折っていた正義の武器達は、
今度は逆に、その刀に折られていた。
そう、その分、彼の力は落ちているということだ。
しかしここで
「ぐ…うぅっ!!」
突然正義が膝をつき、苦しみ出した。
「これでトドメ…!」
「武蔵、待て。」
蹲る正義に最後の一太刀を浴びせようとした武蔵だが、大和に止められる。
「どうして?」
「変だ…様子がおかしい。」
刀を鞘におさめる大和。
正義が突然苦しみ出した理由は、武蔵の攻撃によるものでは無い。
もっと別のものだ
「あれは…老化?」
よく見ると胸の辺りを押さえている正義の手はシワだらけになっており、次第に筋肉が衰え、やがては骨と皮だけの身体になっていく。
よく分からないがこれは
「推測だけどよ…。あいつは色んなサーヴァントの霊基を身体に取り込みまくった。副作用も何も考えず、手当たり次第に。」
マグナムをホルスターにおさめ、俺は話を始める。
「主人公という座から下ろされた今、その"ツケ"がまとまって返って来たんじゃねーの?」
「…そうか!」
普通の人間にサーヴァントの霊基を移植、もしくは吸収させるなどそれはもう大変なことだろう。
何でもない人間を疑似サーヴァントにするっていうのは到底無理な話だが、こいつはメアリー・スーを入れられた際『主人公』となったからそれが出来てしまった。
そして、仲間のために無理をして身体を張るのも主人公の特権だ。
副作用やそういったものは全て主人公補正で片付けられ、なかったことにされる。
全て主人公だからという理由で何とかなっていたが、こうして主人公ではなくなった今、
本来来るはずの副作用、無理矢理霊基を取り込んだ拒絶反応。何十騎ものサーヴァントを取り込んだんだ。マトモでいられるはずがない。
「なんだ…これ…!記憶が…頭…が…ぁあ!ああああ!!!」
正義が頭を押さえて苦しみだす。
かきむしると同時にボロボロと抜け落ちる毛。
痩せたことによりギョロりとした目玉がカメレオンのように左右別々の方向へとぐりぐり動く。
混濁してる。
頭の中で取り込んでいったいくつものサーヴァントの記憶が混ざり合い、膨大な情報量となって脳内を掻き回している。
「ぼ、ぼくは!よは!おれは!せっしゃは!わたしは!おまえはきさまはだ
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