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「そう。多分可奈美ちゃんと友奈ちゃんも無関係じゃないよ。それに、あの宇宙人……バングレイが地球にきた目的もきっとそれと関係がある」
「私が話す理由が?」
顔をしかめるキャスター。ハルトは表情を一つも変えずに、指輪を使った。
『コネクト プリーズ』
魔法陣からウィザーソードガンを取り出し。
「さっき可奈美ちゃんも言ったけど、俺はむしろ下心千パーセントだから。ほむらちゃんをラビットハウスに保護させたのは、こういう目的もあったから」
『コネクト プリーズ』
再び出現した魔法陣に、ソードガンの刃先を近づける。
それを見て、キャスターは目を細めた。
「……お前」
「人質。この魔法陣は今、上で安静にしているほむらちゃんに繋がってるよ」
「……」
「本当に悪いけど、こっちだって色々と知らないといけないんだ」
「おいハルト、何してんだ?」
真司の問いに、ハルトは冷たい声で返事をした。
「もしキャスターが断れば、俺はこの場からほむらちゃんを襲う」
「!」
「おいハルト!」
「ハルトさん!?」
驚愕する可奈美たち。だが、ハルトは続けた。
「俺は人を守るために戦ってるけど、もしも天秤に人の命が乗ってるなら、容赦なく重い方を選ぶから」
「……私を脅すのか。今まで私に勝つこともできなかった、お前が」
「これを最後に、アンタが俺を完全な敵とみなしても構わない。俺の命で、響ちゃんの安全が保障できるなら安いよ」
「……」
しばらくキャスターはだんまりを貫いていた。やがてため息をつき。
「私が知る何を知りたい?」
「ムー大陸について。知っていることを全て」
「ムー大陸?」
全くなじみのない言葉に、可奈美は目を白黒させた。
「何? それ?」
「知ってるんでしょ? 詳しいこと」
「……」
キャスターは少し黙り、やがて口を開いた。
「遺跡でも言ったが、あくまで私は彼らの敵だった。敵国としての情報だ」
「それでも、この前の博物館よりはよっぽど信憑性が高い。歴史の証人なんだからな」
「……」
キャスターはテーブルに乗っているメニューを取った。目だけでメニューを一瞥していく。
「……ワイン。もらっても?」
「……」
ハルトはコネクトで作った魔法陣を消滅させる。
「少々お待ちを」
ハルトはそのまま、厨房へ歩いていった。
唖然としている可奈美たちを見て、キャスターは微笑した。
「必要なことなのだろう? 教えるくらい構わない」
「は、はあ……」
「お待たせしました」
ハルトがキャスターの前にワインを置いた。グラスに注がれた赤ワインを少し口にしたキャスターは、息を吐いた。
「お前の奢りでいいな?
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