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Fate/WizarDragonknight
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した。

「響ちゃん!? 大丈夫!?」
「だ、大丈夫だよ……。ちょっと気絶してるだけだから」
「気絶!?」

 ココアが悲鳴を上げた。

「可奈美ちゃん、響ちゃんはお姉ちゃんに任せて! ほらほら、私の背中に!」
「え?」

 常日頃から体を鍛えている刀使と、どこにでもいるアルバイト学生。力量差はあきらかに可奈美の方が分があったのに、ココアはキラキラした目で可奈美に言った。

「う、うん。……友奈ちゃん」
「え? 任せるの?」

 驚いた友奈は、可奈美の様子を見て、響をココアへ引き渡した。

「うぐっ……」
「ココアちゃん、重いなら無理しなくても……」
「そんなことない……うら若き乙女()が、お姉ちゃんが持てないほど重いなんてことはないんだから……!」

 意地でも響を支える。
 そんな鬼気迫る表情のココアは、重い足取りでラビットハウスへ向かったのだった。



「あ、お帰り」

 可奈美と友奈がラビットハウスの戸を開いた時、チノではなく、ハルトの声が出迎えた。

「ハルトさん、戻って……たん……」

 ハルトの姿に、可奈美は言葉を失った。

「ハルトさん!? どうしたの、それ!?」

 全身に焼け焦げた跡が付いており、体も傷だらけだった。

「平気平気。これぐらいなんてことない」
「ダメだよ! ハルトさんも、しっかり治療しなきゃ!」

 響をカウンター席に下ろしたココアが言い張った。
 すると、ココアを突き飛ばし、チノが響のもとへ駆けつけてきた。

「響さん!? どうしたんですか? 何があったんですか……?」
「うーん……お腹減った……」
「空腹ですね? 今すぐ何か作ってきます!」

 チノはそのまま脱兎のごとく奥のキッチンへ飛び込んでいった。

「あはは。チノちゃん、相変わらず響ちゃんに夢中だね」
「助けられたからだっけ?」
「そうそう。さてと、じゃ俺はちょっくらほむらちゃんの様子でも見に……」
「ダメ! 響ちゃんの次は、ハルトさんとコウスケ君だからね!」

 コウスケ。その名前を聞いて顔を向ければ、なるほどたしかにハルトと同じくらい傷ついたコウスケがカウンター席に座っていた。
 ココアは「チノちゃん待って!」と、チノを追いかけていった。

「ちわーっ。お、ハルト」

一瞬の静寂は、呼び鈴の音で遮られた。ラビットハウスの入り口が開き、そこから真司が姿を現した。

「真司さん? どうしてここに?」
「いや、さっきクリスマスマーケットで友奈ちゃんたちに会ってさ。フェニックスとかを倒した後、ここにいるって言われて、友奈ちゃんを迎えに来た」
「フェニックス?」

 さきほど可奈美たちが倒したファントムの名前をハルトは聞き返す。

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