暁 〜小説投稿サイト〜
『狭間の世界』
『パラノイア』

[8]前話 [2]次話


君が言う其の話が現実ならどんなに良かったか。
そんな都合のいい事実なんて何処にも無い。
こんな残酷な真実しか目の前にはない。

君の出来過ぎた話には夢が在る。
君は世間で言う所謂そういう病気だ。
でも悪意の無い君の妄想は僕には希望が在った。

「もし君の身に何かあったら僕は飛べるからスグ行けるよ。
本当に翼が生えるから本当にスグに行けるよ」
そう真剣な目で言う君。

僕が思わず笑うと君は馬鹿にされたと思うから本気で怒る。
君のような子がどうしてこんな病気になるんだろう。
それとも病気だからこその君なのかな。

妄想が病気なんて怖いし話が通じない。
嘘ばっかり言ってて意味が解らない。
周りの子は君にそう言う。

君には君の世界があるんだろう。
僕も深く理解してるわけでもない。
でも君は君で、僕も僕だから。

貶めてやろうなんて悪意は無くて、君の世界の話が単純に好きだから。
だから難しいことはどうでもよくて、ただひたすら君の話を聞いてた。



[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ