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おぢばにおかえり
第六十三話 お家に帰ってその十六

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「ふせ込んでいって」
「教会長さんにならせてもらうのね」
「そのつもりです」
「事情教会継がせてもらうの?」
 色々あって継ぐ人がいなかったりする教会です、こうした教会もあってそうした教会を継いでくれる人は本当に有り難いです。
「そうするの?」
「いえ、僕は別の考えです」
「別っていうと」
「何ていいますか」
 私の方をじっと見て言ってきます。
「考えてます」
「どういう考えか気になるわね」
 それも結構以上にです。
「他にはお婿さんになることだけれど」
「なってもいいですよね」
「そちらもね」
 教会を継いでくれていい会長さんになってくれるならです、もうそれだけで嬉しいことだというのがおみちの多くの人の考えだと思います。
「というか阿波野君って志高いわね」
「そうですか?」
「いい教会長さんにならせてもらうつもりよね」
「はい、そう考えてます」
「修養科も講習も行かせてもらって」
「その前に大学もですよ」
 そちらでもというのです。
「天理大学の宗教学科で」
「おみち学ばせてもらうよね」
「先輩みたいに」
「じゃあ私が三回生の時に」
 今度一回生になってです。
「阿波野君入学してくるのね」
「そうなりますね」
「そうよね」
「本当に楽しみですよ」
「しかもそれを楽しみって言うなんて」 
 尚更です。
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