第六十三話 お家に帰ってその十五
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「もう」
「それで仇名が子供先生なんです」
どうしてそう呼ばれるかはわかりました。
「けれど演技派で歌も上手で可愛くて」
「そんな人なのね」
「トップ声優の一人ですよ、そして先輩も」
「その人みたいになれるっていうのね」
「超えられますよ」
「まさか」
信じられないです、そんなこと言われても。それで阿波野君に対してそれはないといったお顔でさらに言いました。
「それはないわよ」
「僕は確信してますよ」
「阿波野君だけよ。私がアイドルとか声優さんとか」
とてもです。
「有り得ないから」
「最近声優さんもステージで歌うんで」
「アイドルの人達のステージ衣装みたいなの着たりするの」
「はい、それで先輩も」
「着ないし」
何があっても有り得ないことです。
「そもそも」
「先輩って引っ込み試案ですよね」
「引っ込み試案じゃなくて」
私自身が思うにです。
「自分をわかっているつもりだから」
「教会の奥さんですか」
「私の将来はね」
長女で継がせてもらうことも決まっているからです。
「それに向けてふせ込んでいくわ」
「そうしていくんですね」
「そのことは変わらないから」
「そうですか、じゃあ勇んでいって下さいね」
「そうさせてもらうわね」
「それでも僕も」
阿波野君もというのです。
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