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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-B真実への扉〜The last 3 steps〜
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テルケン・ガンツ!」

「インヴィタ・ディストルツィオーネ!」

薔薇色の魔力を全体に帯びた“シュトルムシュタール”と黒い雷を帯びた突撃槍が、私たちが真っ向から交差する際に激突する。“シュトルムシュタール”から伝わってくる衝撃がすごくて、ソアラが見た目通りの子どもじゃないことを否応なしに理解させられる。後ろに通り過ぎていくソアラに警戒しながら、離れたところで黒雷で作り出されたチーターの群れと戦ってる私の召喚獣、九尾の狐ナデシコをチラッと見る。

(魔術で作られてるからか、ナデシコでも簡単には処理できないんだ・・・)

さらに言えば雷で出来ているから超高速で動き回れるチーターは、ナデシコの口から放たれる炎の直射砲や範囲攻撃を余裕で回避できいて、回避すると同時にナデシコに突撃を繰り返している。体当たりと同時に放電しているようで、ナデシコが時折苦しそうな声を漏らす。

(急いで片を付けないと、ナデシコの召喚を解かざるを得なくなる)

私の魔力と神秘が込められた“シュトルムシュタール”のカートリッジを3発ロードして、方天戟のオーベンフォルム、金砕棒のウンテンフォルムの2つに切り離した。そして跨っていた鞍の上に片膝立ちすると、向かって来るソアラが同じように鞍の上に片膝立ちした。

「アレクサンドロス! ちょっとだけ我慢して!」

「グルファクシ。すれ違わず、全力でぶつかってください。大丈夫です、あなたなら打ち勝てます」

私の考えに乗ってくれたソアラがグルファクシの首筋を撫でた。それでやる気が増したのか、グルファクシは一鳴きして速度を速めた。私とアレクサンドロスだって負けない。ただ一言、「勝つのは私たちだよ」って伝える。徐々に距離が縮まっていって、そしてアレクサンドロスとグルファクシが真っ向から頭突きで激突。

「ツェアシュテールングス――」

激突と同時、私とソアラはそれぞれ鞍を蹴って最接近。私はまず振りかぶっていた金砕棒を左薙ぎで振るった。私が“シュトルムシュタール”を2つに分けた意味を察しているらしいソアラは、突撃槍での攻撃じゃなくて、「スクード・シニストラ!」って左腕に魔力の六角シールドを展開した。

(シールドで防いでも、その細腕が耐えられるとでも!?)

見た目は10代前半くらいでも魔術師である以上、下手な手加減はこっちの負けに繋がる。だから腕の骨の1本くらいは我慢してほしい。そう考えて容赦なく金砕棒を振り下ろした。棍棒の表面にびっしりとある鋲をシールドに打ち付ければ、一瞬でヒビを入れ、そして砕いた。だけど・・・。

(硬・・・!?)

ソアラの細腕に拒まれた。人の体を殴った感覚じゃなくて鋼鉄を打ったような感覚が手に伝わった。ソアラが左腕を払うことで、金砕棒を持つ私の右腕も釣られて外へ向かって払わ
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