第三話
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〜お茶が美味いなぁ」
「そうだねぇ」
賽銭箱の近くでのんびりとお茶を飲んでいた。そんな簡単に家庭菜園とか出来ねぇよ。
取りあえず神社から一分ちょい離れた(というか裏の森)ところを使う事を決めていた。
「というか賽銭箱……何もないよな……」
俺は賽銭箱を覗くけど、何にもない。いやマジで。
「人里から此処へ来る道に人食い妖怪が出る噂が出たら来なくなっちゃったよ」
……よし、今度その人食い妖怪とやらをシバく。
「というより今何月だろうか? 春が過ぎたくらいかな?」
「今は皐月だよ」
皐月……確か五月だったな。
「卯月に咲いていた桜は綺麗かったよ」
「そうか……なら来年は俺も見ないとな」
それこそ霊夢ちゃんが言うような綺麗な桜なんだろうな。
「そういや霊夢ちゃん。霊夢ちゃんは神社に住んでいるけど巫女なのか?」
「うん、巫女だよ。悪い妖怪が悪さをしていれば解決するんだ」
「成る程ねぇ」
「誠兄はゆかりが妖怪とか驚かなかったけど何で?」
「ん? まぁ俺が住んでいた町はな、妖怪と人間が共存して暮らしていた町なんだよ」
「へぇ、そんな町があるんだ〜」
霊夢ちゃんは幾分か驚いている。
「まぁね、それに町長も妖怪なんだよ」
「ふぅん。何で共存しているの?」
難しい質問だな。
「俺も詳しくは知らないんだけど、元々俺が住んでいた町は妖怪の終焉の町だったんだ」
「終焉の町?」
「そう。人間で妖怪を調律する役目の人がいてな。その人を頼りに妖怪は町に集まってきたんだけど、いつの間にか住み着いて天寿を全うしているんだ」
「ふぅん、私みたいな人が居たって事なんだね」
「簡単に言えばそうだな。ま、お子ちゃまの霊夢ちゃんには難しいかな」
「む〜私はお子ちゃまじゃないよ」
霊夢ちゃんがプンプンと怒る。その様子だとまだお子ちゃまなんだかなぁ。
『クゥ〜』
「………」
その時、霊夢ちゃんのお腹が可愛らしく鳴いた。そろそろ昼飯かな。
話と俺の半妖の話で午前が終わったな。
「さて、霊夢ちゃんのお腹が空いたみたいだし昼ごはんにしようか」
「……うん」
意外と悔しいらしい霊夢ちゃんである。
「よし、今日の昼ごはんは目玉焼きとウィンナーにしようか」
「目玉焼きとウィンナーッ!! 食べる食べる♪」
「じゃあ、一緒に作ろうか」
「うんッ!!」
俺と霊夢ちゃんは台所へ向かった。一応、カレーや目玉焼きとか簡単なのは作れるからな。
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