暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第74話:それは小さな亀裂
[3/8]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
きたのだ。
「ぐぅ、が――――!?」
その場に膝をつき、苦しむ颯人に透はマリアとの戦闘を中断して彼を守るようにソーサラーの前に立ち塞がる。
颯人が不調になった様子は、桟橋の上で切歌達と戦闘をしている奏にも見えていた。
「颯人ッ!?」
彼が不調になった理由は単純だ。まだ奏達のギアの出力は落ちたままなのである。先程は透の演奏により一時的にブーストが掛けられていただけで、彼女達のギアの出力を落とした原因の効果は未だ残っているのだ。
そんな状態で奏が戦闘をすれば、その負担が颯人に流れるのは当然の事であった。
颯人が戦闘不能状態になったことで、奏だけでなく響達の間にも動揺が走る。その隙をメイジ達は見逃さなかった。
〈チェイン、ナーウ〉
「うわ、くっ!?」
奏が隙を見せた瞬間、メイジの1人が奏を魔法の鎖で拘束した。そこに別のメイジが、自分の相手をしていた翼を受け流し奏に飛び掛かりライドスクレイパーを振り下ろした。
「奏ッ!?」
「奏さんッ!?」
「チィッ!?」
翼、響、クリスが奏に迫る危機に声を上げるが、彼女達は切歌や調、他のメイジの相手で精一杯で奏の援護にまで手が回らない。
迫る凶刃に奏が思わず目を瞑り顔を背けた瞬間――――――
「がっ?!」
「――――え?」
奏に攻撃しようとしていたメイジが何かに攻撃され、バランスを崩して落下した。続いて奏を拘束しているメイジが、何かに撃ち抜かれ倒れる。それにより彼女を拘束している魔法の鎖が消えた。
「これは…………颯人!?」
「はぁ……はぁ……」
下手人は颯人だった。彼は奏のギアのバックファイアに苦しみながら、ウィザーソードガンで彼女に襲い掛かろうとしていたメイジと拘束していたメイジを撃ち抜いたのだ。
だがそれが限界だったのか、颯人は変身が解除され意識を失った。倒れた颯人を、透が抱きかかえて下がろうとする。
そこが頃合いだった。ウェル博士はメイジ2人が倒されたのを潮時と見て、切歌と調に合図を出してその場を退いた。突如空中に現れた大型ヘリに収容され、飛び去る3人。奏達は当然それを阻止しようとするが、残ったメイジ達がそれを許さなかった。
「くそ、邪魔だお前らッ!?」
「ソロモンの杖を返しやがれッ!」
奏と翼、響がメイジを蹴散らし、クリスがアームドギアをスナイパーライフルに変形させ大型ヘリを撃ち落とそうとする。
だが照準が合わさる直前、大型ヘリは透明になって見えなくなり、クリスは標的を見失ってしまった。
「消えた!?」
何処を見渡しても、ヘリの姿は影も形も見当たらない。普通のステルスであるなら、レーダーには映らなくとも肉眼でなら見える筈だ。光学迷彩など、一
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ