最終章:無限の可能性
第288話「人と神」
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、触手や武器も一瞬動かない。
そこを狙い、全員で一斉攻撃を仕掛けた。
「がっ!?」
イリスにダメージを与えるには、強い“意志”が必須。
そして、それをぶつけるには物理攻撃が最も効率的だ。
そのための一斉攻撃だったが、イリスは即座に対応した。
まず、不定形の武器で薙ぎ払い、避け切れなかった帝と葵を弾き飛ばす。
「このっ……!」
さらに“闇”の触手を足元から振るい、対処させる事で緋雪の攻撃を封じられる。
「っ……!」
これ以上攻撃は阻止出来ないのか、帝の拳は障壁の多重展開で受け止められた。
「くっ……!」
その上での優輝と奏の挟撃だったが、それも当たらない。
不定形の武器が変形し、二人の攻撃を受け止めたのだ。
かなり変形させたため、その気になれば二人共突破は出来る。
だが、一瞬受け止めただけで、イリスに反撃の隙を与えた。
「ッ、退け!!」
真っ先に察知したのは優輝だ。
優輝の叫びと共に、肉薄したままだった三人が飛び退く。
同時に、イリスから“闇”の波動が生じ、衝撃波となって全員を襲った。
「ぐ、ぅ……!」
余波が直撃した前衛三人は僅かに苦しむが、すぐに復帰する。
直撃していれば、洗脳されないにしても精神をかき乱されていただろう。
「引き付けての洗脳……“領域”が認識出来なかったら、一発アウトだったな……!イリスの奴、搦め手まで使うか……!」
“闇”による洗脳。それを、敢えて懐まで誘い込んで放ったのだ。
その力は、以前神界に突入した時のそれより、かなり強力だ。
直撃していれば、優輝以外の二人は危なかっただろう。
「だが!」
「っづ……!?」
“闇”の波動に、“意志”の極光が三つ突き刺さる。
先に後退していた神夜達によるものだ。
「これでさらに“闇”は削った!」
直接攻撃を当てなくてもいい。
まずは厄介な“闇”を消耗させる。
その作戦はまだ続いていた。
そもそも、一人では勝てない強さを持つのがイリスだ。
弱体化の手段があれば、使わない手はない。
「っ……」
徐々に優輝達が押していく。
いくら戦闘技術を得たと言っても、イリスは白兵戦向きではない。
そのため、何度も肉薄を許してしまう。
そして、その度に“闇”を削られ、消耗していく。
「ッ……離れなさい!!」
痺れを切らし、イリスは“闇”をそのまま衝撃波として放出する。
単純な力として放出したからか、回避も防御も出来ずに全員が吹き飛ばされた。
「はぁあああっ!!」
即座に体勢を立て直し、全員で“意志”による遠距離攻撃を放つ。
それによって、放出した“闇”をさらに
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