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Fate/WizarDragonknight
混戦
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して。

「うおおおおおおおおおおおおおお!」

 響は、雷の剣、イナズマケンを掲げる。
 乾燥した空気が、ピリピリと悲鳴を上げる。
 雲もない空へ、地上から雷が打ちあがった。

「ぶっ飛ばす!」

 響はイナズマケンを振り回し、エンジェルを弾き飛ばす。
 地面を転がったエンジェルは、そのまま響と大きく引き離された。
 サーヴァントを退けた響の目線の先は、巨大な怪物、バーテックスだけだった。龍騎も彼女の目線を追って見上げると、ドラグレッダーが奮闘しているが、なかなか攻めあぐねていた。

「サンダースラッシュ!」

 響は、イナズマケンを大きく振る。空を走る雷光が、バーテックスの吐き出す火球を相殺し、本体にも少なくないダメージを与えている。

「貴様!」

 エンジェルが響へ激昂する。

 剣を振り上げ、響を襲おうとするが、龍騎はその前にドラグセイバーで受け流した。

「邪魔はさせない!」
「ベルセルクは俺のもんだ!」

 バングレイもまた、響を狙う。龍騎はバングレイには蹴りを放ち、ドラグレッダーを呼ぶ。

「お前、俺の狩りを邪魔する気か!?」
「狩りじゃない。これは、皆を守るための戦いだ!」
「下らん!」

 エンジェルが吐き捨てる。

「この星もまた、この私が破壊してくれる!」
「させない! 勇者チョップ!」

 その声は、二人の敵の背後から。
 桃色の勇者が、勢いよく飛び降り、二人の異形の首筋に手刀を当てていた。背後からの強襲に対応できなかった二人は、そのまま前のめりになり。

「っしゃあ! ナイス友奈ちゃん!」
「バリッ!?」
「ぬうっ!」

 龍騎のドラグセイバーの二連撃の餌食となった。
 バングレイとエンジェルは防御したが、彼らはもう飛び上がった響には届かなかった。

そして、バーテックスの上を取った響は、イナズマケンを掲げながら叫ぶ。

「我流・超雷電大剣(サンダーボルトブレイド)!」

 左右に一振りずつ。そして、トドメに中心への一撃。
 巨大な落雷を伴う剣は、巨大なるバーテックスを跡形もなく切り刻み、爆発させた。

「渡さない……!」

 爆炎より降り立った響。
 ベルセルクの力を纏った___それは、サンダーベルセルクと呼ばれる姿___響は、イナズマケンをバングレイとエンジェルへ向けていった。

この力(ベルセルクの剣)は、あなたたちには絶対に渡さない!」
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