混戦
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「『カラダ……ヨコセ……!』っくううう!」
「響ちゃん!」
「ほう……マスターよ。見ろ」
「ああ?」
エンジェルの声に、友奈と戦闘中のバングレイが反応した。彼女を突き飛ばし、「何だ!?」と応じる。
「ランサーのサーヴァントが、貴様が求める力を見せてくれるそうだ」
「おお!? バリマジか!?」
バングレイは友奈との戦闘を投げ出し、響のもとに駆け付ける。
龍騎は彼を抱き留めようとするが、バングレイは龍騎を見るなりバリブレイドで斬りつけた。
「邪魔だ!」
『ガードベント』
だが、それを見切った龍騎は、すでに龍の盾、ドラグシールドを装備。バングレイの攻撃を防いだ。
「やめろ! 響ちゃんに手を出すな!」
「バリ邪魔すんじゃねえ! 俺の獲物だ!」
「ふん。ではマスターよ。彼女は私が狩るが、よろしいか?」
「ふざけんじゃねえ! 俺の狩りの邪魔は許さねえってのが、お前と手を組む条件だろうが! ベルセルクの剣は、俺が狩る!」
だが、彼らがいがみ合っている間にも、すでに状況は動いていた。
すでに響の光はより強く、大きくなっていた。
それは、雪が少しずつ降り始めた見滝原の空を、雷鳴で彩るほどに。
___そして、まったく同じタイミングで、遠く離れた見滝原遺跡で火山が噴火したのだった___
「がああああああああああああああああ!」
観測史上稀に見るほどの大きな雷が、響に光来する。
それは、残ったビービ兵をすべて消滅させ、龍騎の体も大きく電撃を与えていく。その中で黄色と白のガングニールは、それによってその姿を変えた。
「響ちゃん……!?」
その変化に、龍騎は言葉を失う。そしてバングレイは、「そうだよ、これだよ! もう一回、コイツが見たかったんだ!」と喜びを露わにしている。
やがて、落雷地点の光が消え、響の姿が露わになる。
「響ちゃん……?」
友奈も、可奈美も口をぽかんと開けている。
そこにいた響は、先ほどまでの拳で戦う闘士の姿ではなかった。
銀色の甲冑、稲妻の模様がついた兜。
そして、背中に背負われる、雷を形にした巨大な剣を持つ騎士だった。
『___カラダ、ヨコセ___!』
それは、響の声ではない。
彼女の口から、無数に加工したような音響が聞こえてくる。
だが。
「___ない、こんな___こんな衝動に___だとしてもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
再び、彼女の周囲に雷鳴。やがて、黄色の光が砕かれ、そこには普段と変わらない顔つきの響がいた。
「はあ、はあ……こんな暴走、へいきへっちゃら……」
荒い息だが、響はしっかりと龍騎を見返していた。
そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ