サマンオサの洞窟
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見て誰もが思う…
《あの長時間の問答は必要だったのか?リュカさんが本気を出している以上、サマンオサに残るよりも安全なのでは?》
そんなみんなの思いに気付いたのか、リュカがポツリと呟いた。
「僕は万能じゃ無いんだ…必ずみんなを守れるとは限らない…」
誰に対して呟いたのかは不明だ…
暫く洞窟内を奥へ進むと、リュカ達を導くかの様に置いてある宝箱を発見する。
「まぁ!とれじゃー発見!!」
瞬時に反応したのはマリー…
有無を言わさぬ素早さで、手近な宝箱を勢い良く開けてしまう。
「あ、こらマ「320ゴールド発見ですわ!」
リュカの声はマリーの耳には届かない!
手に入れたゴールドを皆に見せつけ喜んでいる。
「マリー!!勝手に宝箱を開けてはいけません!こんなあからさまに置いてある宝箱は、罠以外の何物でもありません!」
「で、でも…宝箱を見つけて、それを無視するのは、宝箱さんに失礼なのでは?」
「何を意味の分からない事を……ともかくダメな物はダメ!無理矢理付いてきたのだから、お父さんの言う事を聞きなさい!…ウルフ!しっかりマリーを見張っておけ!お前なら分かるだろ…ピラミッドで酷い目に遭った、お前ならば…」
リュカの言葉を聞き、ウルフはマリーの右手を握り締め、宝箱へ近付かない様に注意する。
リュカの指示通り、宝箱を無視して進む一行…
あからさまにトラップ臭を放つ宝箱と、誰が引っかかるのか疑問の落とし穴が1個…
それ以外は普通のダンジョン…モンスターが襲いかかってくる、普通の洞窟だ。
「あれ、ラーの鏡だろ…どうやって取るの?」
全4フロア…
内、地下3階に身も凍る様な冷たさの地底湖があり、その遙か中央付近の島にラーの鏡らしき物が置いてある。
「…確か、以前ラーの鏡を入手した時は…」
遠くに見える島を見つめていたリュカが、閃いたナイスなアイデアと共にティミーへと振り向き、彼的に素晴らしい指示を出す。
「よしティミー!僕が元の世界でラーの鏡を手に入れた時は、ラーの鏡まで見えない床が通っていたんだ!だから、ここもきっとあると思う…さぁ、行け!」
爽やかな…それは爽やかな笑顔でティミーの肩を叩き、ラーの鏡へと指を指すリュカ。
「イヤですよ!もし床が無かったらどうするんですか!この水温じゃ、15秒で身体が動かなくなりますよ!溺れるじゃないですか!」
「お前勇者だろ!勇気出せよ!」
「こんな時だけ…父さんこそ1度は手に入れた事があるんですから、2度目にトライして下さいよ!」
「ヤダよ…濡れたくないもん!だからお前に押し付けるんだろ!」
「相変わらず我が儘だなぁ!」
「ありがとう」
「褒めてませんよ!」
何故かホッとする…周囲の者がホッとする、リュカとティミーの親子漫才…
「よし、じゃぁこう
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