暁 〜小説投稿サイト〜
歪んだ世界の中で
第十話 思わぬ、嬉しい転校生その十五
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
てるのよ」
「何言ってんだ、稼いでるのは俺だぞ」
「家を切り盛りしてるのは私よ」
「御前いつも昼寝してるだろ」
「あんただって家事全然しないじゃない」
 夫婦喧嘩に発展していった。下らない発展である。
「あのな、家長に対して何だよその言い方」
「そっちこそ。偉そうにしないでよ」
 醜い言い合いになる。しかしだ。
 希望はその二人から顔を背けてだ。部屋に戻りだ。
 それからだ。こう呟いたのだった。
「もういいよ。中間テストで結果を出したら」
 どうするかというのだ。
「こんな家、もう出て行くから」
 親と別れるつもりだった。このことを決意してだ。彼は二階に上がって勉強をはじめたのだ。希望も親達には愛情を抱いていなかった。それは別の相手に対して向けていた。


第十話   完


                  2012・3・14
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ