第十話 思わぬ、嬉しい転校生その十五
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てるのよ」
「何言ってんだ、稼いでるのは俺だぞ」
「家を切り盛りしてるのは私よ」
「御前いつも昼寝してるだろ」
「あんただって家事全然しないじゃない」
夫婦喧嘩に発展していった。下らない発展である。
「あのな、家長に対して何だよその言い方」
「そっちこそ。偉そうにしないでよ」
醜い言い合いになる。しかしだ。
希望はその二人から顔を背けてだ。部屋に戻りだ。
それからだ。こう呟いたのだった。
「もういいよ。中間テストで結果を出したら」
どうするかというのだ。
「こんな家、もう出て行くから」
親と別れるつもりだった。このことを決意してだ。彼は二階に上がって勉強をはじめたのだ。希望も親達には愛情を抱いていなかった。それは別の相手に対して向けていた。
第十話 完
2012・3・14
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