第三章 リベン珠
第33話 絆と絆 2/3
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。まさかこうも効率よく自分の弾幕を攻略されるとは思ってはいなかったのだから。
なので、いち早く彼女は結論を出す事にしたのだった。その旨を彼女は口にする。
「この『ノンイデアル弾幕』は、ちょっとした自信作だったんだけどね……仕方ない、次に行かせてもらうさ」
そう言うとヘカーティアは次なる形態に以降するのだった。そして現れる青髪の『地球』のヘカーティア。
「さて、行きますか」
得意気にそう言うヘカーティア。その様子を見ながら勇美は『思った通り』だと認識した。
それは、ヘカーティアの体力が回復している事であった。確かに先程地球のヘカーティアには僅かばかりだが勇美がダメージを与えていた筈である。それが完全ではないとはいえ、回復していたのだから。
(やっぱり、この場から離れている間に休んでいたって事だね)
そう勇美は結論付けたのである。予想通りの、厄介な仕様をヘカーティアは携えているようだと。
だが、それでも勇美は絶望はしていなかった。彼女の読みが正しければ、この圧倒的に不利な状況を一気に覆す事が出来るのだと。
だから、勇美はその時が来るのをじっくりと腰を据えて待つ事にしたのだった。今は敵の新たなる弾幕に意識を集中すべきであろう。
「準備はいいかい?」
「ええ、こっちはバッチリですから、お構い無く来て下さい」
律儀に聞くヘカーティアに対して、勇美はそうさらりと答えてみせる。その言葉に嘘偽りはないだろう。
その勇美の心意気をヘカーティアは受け取り、そして意を決して今の体で使える弾幕の行使をする。
「それじゃあいくよ。【地球「地獄に降る雨」】」
こうして地球の体でヘカーティアの第二の弾幕が放たれる事となる。
いよいよ攻撃が来るか? そう勇美達が身構えていたが、どうやら今の様子はおかしいようだ。
「鈴仙さん……?」
「ええ、私にも感じます……」
二人もそう言うのであった。確かにすぐに敵の攻撃が来ると思われたのに、一行に来ないのだから。
そして、それは唐突に起こった。今まで快晴過ぎる程であった地獄の空であったが、それが一気に曇り空となったのである。
後は予想通りであった。ぽつりぽつりと滴が天から落ちてきたかと思うと、この今いる地獄に大粒の雨が降り注いだのであった。
「「っ……!!」」
これには勇美と鈴仙の二人は肝を冷やしたのである。何せ一瞬にして辺りの状況が一変したのだから。
その二人の反応を見ながらヘカーティアは満足気な様子を見せた。こうも自分が用意したサプライズに驚いてもらえたとなると喜ばしい事であるからだ。
だが、彼女にとって、お楽しみはここからなのである。それを示す為にヘカーティアはここで言及した。
「さて、これだけで驚いてもらっちゃ困るよ。続いて、こんなのはどうだい?」
言う
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ