外伝〜彷徨える霊姫〜 後篇
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ない自問自答を口にした。
「な、なんだかはたから見れば私達の方が悪者に見えてしまいますわね。」
「まあ、アンリエットからすればアンリエットにとっての仲間を殲滅した私達は”悪者”なのでしょうね。」
その光景を見たデュバリィは複雑そうな表情でアンリエットを見つめながら呟き、デュバリィの言葉にエンネアは困った表情で答えた。
「生存競争に”善悪”という考えは合わない。互いに正しいと思う行動を取り、俺達が勝利した。――――――それだけの話だ。」
(クク、死霊は生きていないだの。)
「そうね。それに死霊側も生者を襲うという行動を起こしているわ。それは私達がどんな思想を持っていても変わらなかったでしょうから、どちらが”悪”と判断する事はできないと思うわ。」
「フム、確かに……」
「問題は残された彼女の処遇をどうするかですが……」
静かな表情で呟いたセリカの指摘にハイシェラが口元に笑みを浮かべている中セリカの指摘に同意したサティアは説明を続け、サティアの説明にアイネスが納得している中、オリエは静かな表情でアンリエットを見つめた。
「……ごめんなさい……わたしだけ、わたし、だけ……」
「アンリエットさん……」
肩を落としてさめざめと涙するアンリエットの様子をアルフィンは辛そうな表情で見つめていた。
「―――――とにかく一旦レヴォリューションに連れていく。彼女の今後についての話はそれからだ。――――――セリカ殿、今回はご協力ありがとうございました。」
リィンは今後の方針を仲間達に伝えた後セリカに感謝の言葉を述べた。
「……俺達はヴァイスの”依頼”を受けただけだ。礼を言われる筋合いは……―――――いや、俺達に対する感謝しているなら、その証としてこの戦争の”決戦”の時が来るまでリタがお前達に同行する事に同意しろ。」
「主?どうして私がリィンさん達に同行する事を……」
セリカのリィンへの提案を聞いたリタは不思議そうな表情でセリカを見つめて疑問を口にしたが
「……リィン達に保護されたその死霊――――――アンリエットの”今後”について気にしている事もそうだが、アンリエットと”友人”になりたいのならば、しばらくリィン達と行動を共にした方がいいだろう。――――――俺達が今回の戦争関連で本格的に動くのは”決戦”の時で、”決戦”まで戦争関連で俺達がすることはないのだから、俺達の事を気にする必要はない。」
「あ………―――――私を気遣ってくれてありがとうございます、主……!”決戦”前には必ず戻ってきますね……!――――――そういう訳ですから、しばらくの間、リィンさん達に同行してもいいでしょうか?」
セリカの説明を聞くと呆けた声を出し、そしてセリカの気遣いに感謝
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