外伝〜彷徨える霊姫〜 後篇
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ウスの魔術によって発生した炎の竜はアンリエットが放った4つの暗黒魔力球とぶつかるとその場で炎と暗黒の大爆発が起こった事により、ナベリウスはアンリエットが放ったSクラフトを相殺した。
「―――――これで決めます!凍てつく冷気よ、我が槍に力を!ハァァァァァァ…………!奥義―――――氷獄舞踏!!」
「キャアッ!?」
ナベリウスがアンリエットのSクラフトを相殺するとSクラフトを発動したリタは自身の得物である神槍に魔力によって発生した吹雪を纏わせた後、アンリエットに詰め寄って槍を華麗に舞わせる乱舞を叩き込んでアンリエットに大ダメージを与えた。
「決めるぞ、レジーニア!」
「了解。―――――浄化の扉、今開かれん!」
「見切った!」
リタがSクラフトを終えるとリィンの呼びかけに応えたレジーニアは魔法陣でアンリエットを閉じ込め、そこにリィンが剣技―――――疾風で攻撃を叩き込んだ後跳躍した。
「必殺!」
「「龍虎!滅牙陣!!」」
そしてリィンが地面に太刀を叩き込むと地面からリィンの闘気とレジーニアの魔力による竜の姿をした衝撃波が次々と現れて空へと向かって昇ってアンリエットに追撃した。
「キャアアアアアアア……ッ!?か……え……し……て……わたしの……日常……を………」
リィンとレジーニアのコンビクラフト―――――龍虎滅牙陣によってダメージが限界に来たアンリエットは悲鳴を上げた後戦闘不能になり、得物である杖を地面に落としてその場で蹲った。
「リィン少将、右翼の霊体の殲滅、完了しました。」
「こちらもだ。」
アンリエットが戦闘不能になるとルシエルとベアトリースがリィンに話しかけてそれぞれの戦闘が終了した事を報告した。
「そうか。こちらも無力化して何とか大人しくなってもらったが……」
二人の報告に頷いたリィンは戦闘不能後うなだれているアンリエットに視線を向け
「アンリエットさん、うなだれていますわね……」
「そうね。少なくても逃げるつもりはなさそうだけど……」
「……恐らく、周囲の怨霊達を完全に失った現状を嘆き、悲しんでいる事で反抗する気力すらも失っているのでしょうね。」
リィンに続くようにアンリエットに視線を向けたセレーネは心配そうな表情でアンリエットを見つめ、エリゼは静かな表情で呟き、ロカはアンリエットの状態についての推測を口にした。
「……ごめんなさい、わたしの力では、守れなかった……どうして、どうして……ただ平穏な暮らしを保ちたかっただけなのに……皆、いなくなって……わたしはこれから、どうすれば……本当のひとりに、なってしまいました……」
アンリエットは、よく耳を傾けなければ聞こえないほどの小さな声で、答えすら必要とし
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