最終章:無限の可能性
第287話「佳境」
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対となるにしては、全く険悪な様子がなかった。
「ともかく、決着が着くまで私達はイリスに手を出しません。この事は他の神々にも伝えておきます。……尤も、露払いぐらいはさせてもらいますよ」
「話が早いですね」
「ズィズィミ姉妹や、天廻さんなどに話を聞いておきましたから」
そう言って、アリスは転移と共に姿を消していった。
同時に、周囲の敵と攻撃を“光”によって薙ぎ払っていた。
「状況は好転し続けているようですね」
「そのようですね」
敵の数はまだまだいる。
だが、こちらも数では負けていない。
「ここから、どうします?敵の群れは引き受けてくれるようですが……」
「……主を追いかけるという手もありますが……」
「このままだと戦場の拡大が収まりませんよ?」
そう。双方ともに数があまりにも多い。
そのために、どうしても戦うためのフィールドは広くなっていく。
実際、サーラ達が巻き込まれたのもこの影響だ。
「となると……」
「私達も、露払いに参加しましょうか」
戦場の拡大を対処するには、戦いの箇所を減らすしかない。
その手っ取り早い手段が、敵の討伐だ。
故に、サーラ達も敵を倒すために再び戦いに身を投じた。
「っ、な、なにが起きてるの!?」
一方で、なのは達の方でも既に戦場となっていた。
六人で力を合わせた“意志”によってレイアーを倒した。
そう思った瞬間、別の戦いに巻き込まれたのだ。
アリシアが驚いてそう叫ぶのも無理はない。
「……これ、全部神界の神だよ……」
ルフィナの経験から、唯一なのはだけは何が起きているのか把握する。
「戦ってる……」
「仲間割れ……って感じやなさそうやな」
そこかしこで神や“天使”同士が戦っている。
なのは達にとっては、最早流れ弾を避けるだけでも一苦労な程だ。
「とりあえず、離れて状況把握すべきよ!」
アリサの言葉に、全員が頷いてその場を離脱する。
幸い、なのは達を直接狙う者がいなかったのか、もしくはその余裕がなかったのか、流れ弾以外でなのは達を襲う攻撃はなかった。
「ここまで来れば少しはマシね」
遠距離攻撃の類であれば、まだまだ余裕で届く距離だ。
それでも、状況を把握するには十分な距離を取った。
「私達が戦っていた間に、色々変わったのかな?」
「そうだと思うよ。ルフィナさんの記憶からの推測だけど……多分、“光の性質”の神様が率いる勢力が、イリスの勢力と戦っているんだと思う」
「あの時の戦線が、ここまで来たって事やろか?」
以前神界に突入した際、イリスの勢力と戦
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