第六百六話 まだらの紐なのかその十四
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「けれどね」
「それでもなのね」
「まあやっつけて」
「このシーンが終わってから」
「それからね」
「わかることね」
「そうじゃないかな」
トムは今一つ確証がないまま答えた、そしてだった。
アクションシーンが終わった、ホームズとワトソンはすぐに倒した者の一人を観てこう話したのだった。
「何かわかったみたいだね」
「二人共ね」
シッドが応えた。
「そうみたいだね」
「暴漢の人達の胸のバッヂで」
「わかりやすいね」
「それを見てね」
そのバッヂをというのだ。
「わかったみたいだね」
「そうだね」
「というかね」
「バッヂ付けたまま襲うとか」
「もうそれこそね」
「名札付けて襲う様なものだね」
「こんなのしないよ」
「覆面もしていなかったし」
このことはエミリーが指摘した。
「顔丸見えだったわね」
「皆ね」
「このこともね」
どうしてもというのだ。
「有り得ないわ」
「僕もそのことはね」
「思うでしょ」
「こうした時はね」
「覆面とかして襲うわね」
「そうするよ」
「それをしないで襲うなんて」
エミリーは首を傾げさせつつ述べた。
「しかもバッヂ付けてとか」
「有り得ないことをしてるね」
「本当にこの人達何かしら」
「若しかして」
トムは腕を組み考える顔になって従姉に話した。
「カモフラージュかな」
「誰かに責任負わせる為にしたっていうのね」
「真犯人がね」
「そう思える位怪しいことってことよね」
「うん、どうかな」
「その可能性はあるわね」
エミリーも否定しなかった。
「考えてみたら」
「そうだよね」
「じゃあこのままよね」
「観ていったらね」
「わかるわね」
「まだまだ続くけれど」
映画の上映はというのだ。
「やっぱり最後までね」
「観てよね」
「そのうえでね」
「わかるべきね」
「推理ものは最後にわかるから」
真犯人そして真相がだ、途中でわかる様な作品はどんな作品でもないと言って過言ではない。真実がわかる時がクライマックスだからだ。
「それでね」
「今はなのね」
「このままね」
「観ていくことね」
「あれこれ思って言うけれど」
それでもというのだ。
「ここはね」
「そうすべきね」
「是非ね」
こう話してだった。
三人でさらに観ていった、映画はまだ続いていた。
まだらの紐なのか 完
2021・2・2
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