暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第73話:その名は旗頭に非ず
[6/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
画で見るようなエイリアンそっくりだ。
透の攻撃を喰らったそいつは、壁や天井を蹴って素早く動き回り、天井の鉄パイプを足場に再び奏達に襲い掛かった。
「オラァッ!」
襲い掛かったそいつを、奏はアームドギアで一突きにした。しかし怪物は刺し貫かれる事なく廊下の向こうへ吹き飛ばされた。
そう、吹き飛ばされただけである。体を穿たれる事も無ければ、その身が炭化する事もない。
「何だアイツッ!?」
「アームドギアで迎撃したんだぞッ!?」
「なのに何故、炭素と砕けないッ!?」
瞠目する奏達に、怪物はまたしても襲い掛かろうとした。
「まさか、ノイズじゃ……ない?」
響の言葉に、奏達はある事を思い出していた。
先日のライブ会場での事件と同時に起こった、米国の軍事基地への同時多発攻撃。この時に一緒に襲撃を受けた米国連邦聖遺物研究機関――F.I.S.から聖遺物がいくつか強奪された。
その中には、基底状態の聖遺物もあったと言う話だ。
「まさか、あれ……完全聖遺物かッ!?」
その結論に至った時、廊下の奥から手を叩く音が聞こえてきた。
現れたのは、響とクリス、透にとって見覚えのある白いコートの人物。
「お前は――!?」
「ウェル博士ッ!?」
透達にとっては忘れる訳もない。まんまとソロモンの杖を持って逃げたウェル博士がそこに居た。
彼が姿を現すと、怪物は彼の傍に置かれたいたケージの中へと自分から入って行った。怪物が入るとケージの扉が自動で閉じ、ロックが掛かる。
「意外に聡いじゃないですか」
「貴様――!?」
「テメェ、ノコノコと顔を見せやがってッ!」
「ソロモンの杖を返してくださいッ!」
ウェル博士の登場に5人は身構える。彼は色々な意味で重要参考人だ。ソロモンの杖強奪に関しても、ジェネシスと手を組んでいた事に対しても。
「それは出来ない相談ですねぇ」
ウェル博士は響の言葉に拒否の姿勢を見せると、コートの内側からソロモンの杖を取り出し数体のノイズを召喚した。
それを見て透は再び演奏の為にカリヴァイオリンを構えた。
「バビロニアの宝物こよりノイズを呼び出し、制御する事を可能にするなど、この杖を於いて他にありません。そしてこの杖の所有者は、今や自分こそが相応しい……そう思いませんか?」
四角い眼鏡の奥で目をギラつかせながらウェル博士はそう宣った。その目を見て奏は確信する。こいつは話して分かる相手ではない。黙らせるには力尽くでなければならない。
「思うかよッ!」
迫るノイズに向けて、クリスがミサイルを発射した。先程までであればバックファイアが襲ってきていたであろうが、今は透がその負担を軽減してくれている。ミサイルは狙
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ