暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-A真実への扉〜The last 4 steps〜
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!」
殺到する光線をその身に受けながらも私に向かって駆け寄って来るリッタに、アンジェが斬りかかった。リッタは足を止め、迫りくる魔力刃に向かって後ろ回し蹴りを繰り出した。刃面と足の裏が激突し、互いが弾かれた。
(この隙を逃さない、畳みかける!)
――凍て付かせし青銀の雪草――
ダメージを与えるのではなくて動きを制限させる魔術に切り替える。放つは着弾時に冷気を炸裂させ、相手を凍結封印するというもの。セレスの凍結魔法を基に組んだ矢、その数最大展開数の8本。アンジェが離れたところで、リッタは「面白れぇ!」と、これまた避けるような真似をせずに真っ向から連続拳打で迎撃。そして冷気に呑まれて姿が見えなくなった。
「やったと思いますか?」
「だといいけれど。おそらくは・・・」
「はっはー! 冷てぇ、冷てぇ! 体のあちこちに氷が張ってんぜ!」
リッタが歩くたびにパキパキと体の表面を覆っている氷片が剥がれ落ちていく。氷が張り、なおかつ動きづらそうになっていることから、私の選択は間違っていないことが判った。ならば、「このまま!」氷矢でリッタの身動きを封じることに専念する。右手の指の間に8本と生成し、「往け!」と一斉に放ち、即座に新たな氷矢8本を生成する。
「オレが状態異常系に弱いのは認めてやんよ! だがな!」
次々と着弾していくもリッタは気にも留めず、こちらに向かって来る。アンジェは「グリッツェンフェッセルン!」と、勢いよく伸長させた魔力幕でリッタの利き腕であろう左腕を拘束した。そこに私は間髪入れずに彼女へ氷矢を撃ち込んでいく。
「むお! ぬわ! うへ! おうふ! ちょっ! 待っ! のわーーーーー!!」
氷矢をどれだけ受けても馬鹿みたいに直進していたリッタだったけれど、とうとう足は止まったことで氷矢の直撃を受け始めた。いける。このまま誤って殺害しないように注意しながら、凍結させ続けてしまおう。そう考えて、計20本ほど射ったところでアンジェに「中断する!」と伝える。頷いたアンジェは、今もリッタの左腕を拘束している魔力幕を切り離す。そしてすぐに新しい魔力幕を展開して、リッタの動向を警戒。冷気が晴れ始めことで、私たちはいつでも攻撃を撃ち込めるように構えを取る。
「・・・リッタの凍結封印を視認。・・・アンジェ。念のために強めのバインドを」
――スティールハンド――
「了か――」
「「っ・・・!?」」
私とアンジェの胸から、半透明の人の腕が突き出した。そんな腕の先、手の平にはリンカーコアがある。アンジェのリンカーコアは1つ。私は自分の魔法発動用とスキル――クス・デア・ヒルフェ用の2つがあるけれど、そのうちの魔法発動用のリンカーコアだけが手の平の上で輝いている。まずい。サッと血の気が引いた。
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