”正義を信じて、握り締めて”
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の異形の兵士たちが広場からどんどん溢れんばかりに出ていこうとする。
「間に合わない!」
迅位じんいのスピードをもってしても、グールとビービ兵の数を大きく減らすことはできない。
それどころか。
「おう、お前! 面白そうな能力してんじゃねえか!」
突如として現れた青い異形の剣に、可奈美は足を止められた。
「ちょっと、俺と遊ぼうぜ?」
青い異形は、そのまま右手の剣と、左腕と一体になっている鎌で襲い掛かる。見たこともない荒々しい太刀筋に見られたい欲求にかられるも、可奈美はすぐに叫ぶ。
「どいて! 戦いを止めなきゃ、被害が大きくなっちゃう!」
「知るかよ! そんなこと。俺のサーヴァントがやりたいようにやらせりゃいいんだよ!」
「サーヴァントって……もしかして、貴方が宇宙人のマスター?」
「お? っつーことは、お前も参加者か。面白れぇ。狩らせろ!」
青い異形の宇宙人は、執拗に可奈美を切ろうと動く。それは、近くにいたグールやビービ兵も巻き込み、切散らしていった。
「確か……名前は、バングレイ!」
「お? 俺のこと知ってんのか? ウィザードから聞いたのか?」
可奈美はバングレイの二本の刃を受け止める。
「この剣……相手を切ることしかない……! 信念も、想いも何もない……!」
「ああ? 何言ってやがる?」
バングレイが顔を近づけてきた。
「んなもん、狩りに必要ねえだろ?」
「!」
「狩りに必要なのは、どうやって相手をいたぶるか。狩ったあと、死ぬまでどうやって遊ぶか。それを考える脳と技量だけだろうが!」
そう言って、バングレイは可奈美を切るのではなく、叩く。人間とは比べ物にならない力に、刀使の能力でも気圧される。
「くっ!」
可奈美は鎌の方を受け止め、剣の付け根を蹴り飛ばす。
キリキリと飛んだ剣が落ちるまでの間に、可奈美の白いオーラ、写シが赤く変わる。
だが、可奈美が攻撃に映る一瞬。バングレイは、開いた右手を可奈美の頭に乗せていた。
だが、彼がどうしようとも、可奈美の方が速い。
「太阿之剣!」
可能な限り大きく振りかぶり、円状に斬り裂く。大きく広がった赤い切っ先は防御したバングレイのみならず、周囲のグールとビービ兵も巻き込んだ。
爆風が写シを貫いて可奈美の体を熱くする。だが、それでもバングレイはまだ笑っていた。
「バリバリバリ。いいねえ、やるじゃねえか!」
バング
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