第四百五十六話 空から来た者達その十一
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「何とかするな」
「そうですか」
「絶対にな」
「じゃあその場合はお願いします、何か俺普通にしていても」
智樹は等身を短くさせて話した。
「もういつもです」
「トラブルに巻き込まれるんだな」
「毎日そうなんですよ」
「毎日ってのも凄いな」
「確かにスケベなこともしてますけれど」
それでもというのだ。
「もう何かとなんで」
「だったらな」
「そうした場合はですか」
「任せてくれ、しかし君随分と運がないんだな」
桐生はここでこのことをしみじみと思った。
「話を聞いていたら」
「自覚はあります」
「生命力は凄いけれどな」
「お陰で今まで生きています」
「そうなんだな」
「はい、本当に何とか」
「何かライダーと関係する他の世界の子はそうした子が多いみたいだけれどな」
「というか運がいいとスサノオに仕掛けられないでしょ」
美空はこのことを言った。
「そもそも」
「それもそうか」
「運がよかったらね」
そもそもというのだ。
「スサノオに目を付けられる様なことにもよ」
「ならないか」
「最初からね」
そもそもというのだ。
「本当にね」
「それもそうだよな」
「そしてね」
美空はさらに話した。
「智樹君もよ」
「運がないからか」
「スサノオに目をつけられたのよ」
「折角平和になれたと思ったら」
様々な騒動が一段落ついてエンジェロイド達と穏やかな生活がはじまると思っていたらというのだ。
「今みたいになったことも」
「それもね」
「新大陸部に先輩に強引に入れられたこともですか」
「全部ね」
それこそというのだ。
「もうそうした星の下にいるのよ」
「それ滅茶苦茶嫌ですね」
「やっぱり嫌のね」
「絶対に嫌ですよ」
智樹の返事ははっきりしたものだった。
「本当に」
「ええ、けれどね」
「そうした人生なんですね俺は」
「そうだと思うわ」
「確かにマスターは色々ありますね」
イカロスも言ってきた。
「もう毎日です」
「何かあるよな」
「何もない穏やかな日はありましたか?」
「実はお前等が来る前からな」
「そはらさんとお会いになる前からですか」
「あいつとは家が隣道士でな」
それでというのだ。
「もの心つく前から一緒で。死ぬ前からな」
「何かとですか」
「あったしな、というかあいつと一緒にいない時も」
その時もというのだ。
「何かとな」
「毎日ですか」
「あったよ」
そうだったというのだ。
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