第一章
[2]次話
三匹一緒に新しい家庭へ
アメリカウィスコンシン州オシュコシュでのことだ。
ここにある保護シェルターに犬と猫と鼠がいたが。
「三匹共ですか」
「はい」
シェルターの若いスタッフは女性のスタッフに答えた。
「前の飼い主さん一家がお金の事情でお家を強制退去になって」
「そうしてですか」
「実家に戻ったんですが」
「その実家がですか」
「賃貸でペットは駄目で」
それでというのだ。
「この子達もです」
「ここに来たんですね」
「飼い主さん達は残念そうで絶対にです」
「いい人達にですね」
「貰って欲しいと」
「そう言われていますか」
「ここは殺処分はなくて絶対に里親を見付けるので」
そうしたシェルターでというのだ。
「お願いしてきました」
「愛情がある飼い主さん達だったんですね」
「はい、それでなんですが」
ここで若いスタッフは彼等を見た、見れば黒のトイプードルに黒と白の八割れの太った猫そして黒鼠だった。
「犬がサーシャ、女の子で猫がジャック、男の子で」
「それで鼠がですね」
「男の子でトゥイークス、この子が一番年長です」
「三匹は一緒にいますが」
「いつもそうですね」
「種族は違ってもですね」
「とても仲良しで」
それでというのだ。
「ああしてです」
「いつも一緒ですね」
「特にジャックは目が弱いので」
「殆ど見えてないんですよね」
「いつもトゥイークスに助けてもらってます」
鼠の彼にというのだ。
「そしてサーシャもです」
「二匹をですね」
「助けていてジャックも出来るだけ」
目が弱くともというのだ。
「二匹を助けています」
「お互いにそうしているんですね」
「絆は強いです、ですから前の飼い主さんも言われていましたが」
女性のスタッフにさらに話した。
「里親ならです」
「三匹一緒ですね」
「はい、それが絶対とのことです」
「そうですか」
「その条件でセンターの所長さんもです」
その彼もというのだ。
「探してくれています」
「三匹一緒ですか」
「条件は厳しいですが」
それでもというのだ。
「前の飼い主さんのお願いで実際にです」
「三匹いつも一緒なので」
「ですから」
それ故にというのだ。
「そうしてです」
「新しい飼い主さんにですね」
「迎えられる様に」
しているというのだ、そしてだった。
センターはそうした新しい飼い主を探していた、条件は厳しく中々見付からなかった。だがそれでもだった。
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