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八条学園騒動記
第六百六話 まだらの紐なのかその七

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「何でか出て来たね」
「作者さん同士の国籍かな」
「イギリスだからかな」
「それで出したのかな」
「若しそうだとしたら凄いね」
「本当にね」
「流石にこの展開は想像出来なかったわ」
 エミリーもこう言った。
「007がホームズに出るとか」
「普通誰も考えないからね」
 トムは真顔で応えた。
「流石に」
「そうよね」
「うん、本当に作者が違って」
「作風もね」
「作者さんの時代もね」
「一応二十世紀よね」
「コナン=ドイルは二十世紀に生きてきたけれど」
 このことは事実である。
「十九世紀だから」
「その時代の人よね」
「それでイワン=フレミングはもっと後で」
 同じ二十世紀のイギリス人でもというのだ。
「二次大戦とかのね」
「その頃の人よね」
「だから007も」
 ジェームス=ボンドもというのだ。
「ホームズとは服装が全然違うよ」
「基本スーツよね」
「それで同じ喫煙派でも」
「巻き煙草よね」
「そちらを吸ってるよ」
 ただし今画面い出ている007は吸っていない。
「特性のね」
「そうだったわね」
「だからもうキャラクターがね」
「全然違うわね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「しかもホームズは女性とあまり縁がないけれど」
「ロマンスもないわね」
「そこも魅力だけれど」
 それでもというのだ。
「007はね」
「もう華やかよね」
「ボンドガールがいるから」
 トムも彼女達について言及した。
「いつも誰かとね」
「一緒よね」
「敵の工作員とも付き合うから」
 この辺りが007の凄いところである、物語と言えばそれまでであるがこのキャラの魅力の一つである。
「稀代のプレイボーイでもあるよ」
「そうよね」
「そんなキャラを出すとか」
「また凄い映画ね」
「しかもね」
 トムは画面を観つつさらに話した。
「またね」
「歌と踊りがはじまったね」
「今度は007とね」
「何かね」
 シッドはこれまで以上に呆然としながら言った。
「外見もそうだけれどキャラもね」
「007に観えないよね」
「どう見てもマウリアの人で」
 このことはホームズ達と同じだった。
「しかもね」
「それでだよね」
「うん、明るく歌って踊って」
「それがね」
「もうシリアスでプレイボーイにスパイにはね」
 とてもというのだ。
「見えないよ」
「僕もだよ」
 トムもだった。
「ちょっと以上にね」
「007にはだよね」
「見えないよ」
 こう弟に話した。
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