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ドリトル先生と不思議な蛸
第六幕その十

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「もういいやってなってね」
「そのまま湯舟に入った」
「そうしたんだ」
「あの人ならやるね」
「というかあの人らしいわ」
「如何にもしそうだね」
「それで湯舟を泡だらけにしたんだ」
 こうしたことがあったというのです。
「こうしたお話があることもね」
「日本は泡を洗い落とす」
「その考えがあるから」
「だからだね」
「そうしたこともあったんだ」
「湯舟に入ることが普通ということもあるけれど」
 それだけでなくというのです。
「こうした考えもあるんだ」
「成程ね」
「そういうことだね」
「そうしたこともあるから」
「それでなのね」
「こうしたお話もあったんだ」
 長嶋さんにというのです。
「そうした前提があってね」
「そうだね」
「日本だと泡は洗い落とす」
「それは絶対のことだから」
「拭いて終わりじゃないから」
「それで」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「イギリスとはそこが違うね」
「そしてこのこと知ってる人少ないよね」
「日本だと」
「これがね」
「そうなんだよね、これはね」
 先生はさらにお話しました。
「お水が関係しているよ」
「そうそう」
「イギリスは食器洗っても泡は拭いて終わり」
「洗い落とさないね」
「これも日本じゃ想像出来なくて」
「何でってなるけれど」
「これもお水の関係だよ」
 これの為だというのです。
「やっぱりね」
「そうだよね」
「日本は軟水でね」
「イギリスは硬水で」
「同じお水でも質が違うから」
「どうしてもね」
「そこがね」
 実際にというのです。
「違うからね」
「あまり硬水ってお肌によくないし」
「それがあるから」
「食器洗いの時もそうで」
「何かとね」
「だからだからね」
 それでというのです。
「そこが違うね、今僕達が入っているお湯も」
「軟水だね」
「やっぱり違うわ」
「イギリスのお水と」
「何かとね」
「そう、紅茶でもそうだしね」
 先生が大好きで毎日飲んでいるこのお茶もです。
「軟水と硬水だとね」
「これが全然違うわ」
「同じ葉を使っていても」
「同じ種類のパックで飲んでも」
「硬水と軟水で味が違うから」
「イギリスのお水と日本のお水だと」
「どうしてもね」
 先生はこう言いました。
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