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おっちょこちょいのかよちゃん
135 混沌たる異世界への出陣
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 三河口は居候中の家に帰宅した。
「只今帰りました」
「お帰り。どこ行ってたん?」
「かよちゃんの友達を説得しに行っていました」
「もしかして杉山君って子?」
「はい、かよちゃんの異世界に行くのかと言う質問にはっきりと答えないんで、必ず来いと言ってきました」
「そうなん?」
「後は杉山君次第ですが・・・」

 かよ子は基地から見える清水の街の景色を見た後、日が暮れた為に帰る事にした。
「それじゃ、俺達も帰るか」
「うん・・・、じゃあね・・・」
 かよ子達はすみ子達隣町の子と別れた。そして、杉山にブー太郎と一緒に帰る。
「杉山君・・・。オイラ、杉山君に来て欲しいブー。一緒に戦って欲しいブー!」
 ブー太郎は切実に願った。
「ああ・・・」
「そうだよ、あのお兄ちゃんも本当は心配なんだよ。今の杉山君が心配で・・・、私も杉山君が来てくれないと元の日常が取り戻せないかもしれないし・・・」
 かよ子は泣きそうになりながら言った。
「解ったよ。行ってやるから泣くな」
「うん・・・」
 しかし、杉山は考える。今の自分に何ができるのか。そしてその答えは今出なくても向こうに行って解るのか・・・。
(俺にしかできない日常の取り戻し方・・・)

 そして来たる一月二十日は訪れた。

 名古屋にある熱田神宮。護符の所有者である羽柴さりはその境内にいた。
(この神社が名古屋一の神社みたいだけど・・・)
 その時、一人の「神」が現れた。
「貴女ですね、護符の所有者たる者は?」
「はい」
「私は熱田大神(あつたのおおかみ)。例の物は用意してありますね?」
「はい、こちらに」
 さりは護符と例の手紙を差し出した。
「宜しい。あの世界へお連れ致しましょう。ただし、貴女にとっても過酷な大戦(おおいくさ)となるでしょう。命を落とすと元の世界に帰れませんよ」
「はい、覚悟しています」
「それでは」
 熱田大神は剣を出した。そしてその剣を一振りする。黒い穴のような物体が出現した。
「この穴を潜りなさい。そうすればあの世へ迎えます」
「はい」
「では、御武運を」
 さりは穴に入って行った。

 北海道札幌市に住む煮雪ありとその夫・悠一は市内にある円山公園に来ていた。ここには北海道神宮がある所なのだが、秋に火災で消失していた(東アジア反日武装戦線の仕業とする説が深いが真偽は定かではない)。なぜここに来たか、ここにはシャクシャインの案によるものである。
「二人共、待っておった」
 シャクシャインが現れた。
「シャクシャイン・・・。でも、この神社は火事で焼かれたのよ。ここで本当に大丈夫なの?」
「心配には及ばん。ここの(カムイ)は今でもここにいる」
 その場に三人の祭神が現れた。
「私は大国魂神(おおくにたまのか
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