最終章:無限の可能性
第286話「“可能性”は繋がれる」
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
差で奏の攻撃が弾かれる。
そこを緋雪と帝がすかさず割り込む事でフォローした。
「また……ッ!」
「優ちゃん!!」
直後、再びイリスは転移する。
葵が咄嗟に優輝を庇うように動くが、それをイリスは予測していた。
「ッ……!?」
“闇”による斬撃が葵を阻止するように飛ぶ。
ほんの一瞬、葵の動きが遅れ、それが致命的な差となる。
「がぁッ!?」
“意志”の剣で迎え撃った神夜も、不定形の武器による連撃で串刺しにされる。
そのまま、返す刃で優輝へと迫り……
「一歩、遅かったな……!」
「くぅッ……!」
創造魔法の剣とリヒトによって、防がれた。
いくら不定形の武器と言えど、一瞬でも防がれればその間に行動は起こせる。
即座に優輝は創造した武器を爆破させ、目晦ましを行う。
「理力は使えなくとも、霊力と魔力は万全だ。後は“意志”さえあればどうとでもなるさ。……残念だったな。トドメを刺せなくて」
“ユウキ・デュナミス”としての“領域”は砕けたも同然だ。
だが、その内にあった“志導優輝”の“領域”はほぼ無傷だった。
総合的に見れば依然瀕死だが、それでも優輝は戦線復帰したのだ。
「リヒト、ここからだ」
〈……はい!〉
これまでは理力の出力や相性の問題でリヒトを使っていなかった。
しかし、今は理力を使い果たしている。
理力の有無はかなりの差ではあるが、それをリヒトで埋める。
リヒトの“意志”も加わり、突破力だけなら他の皆に引けを取らない。
「ならば、改めて倒すまでです!」
「奏!葵!」
手数や速さが長所の二人を呼び、イリスの不定形の武器を弾く。
今までは優輝を庇う立ち回りだったものが、ただの役割分担となったために三人とも動きは機敏になっている。
「シッ!」
「はぁッ!」
庇う必要がないという事は、基本背後を気にせず回避も出来る。
スピードや回避を生かせるために、細く伸びる刃を躱し、的確に凌げた。
「お、らぁッ!!」
「ふッ!!」
細かい攻撃の対処を担当するのが三人ならば、アタッカーは帝と緋雪だ。
帝は拳を、緋雪は大剣を用いてイリスへと攻撃を放つ。
「っ……!」
自動で張っている障壁では、その攻撃は防ぎきれない。
そのため、イリスが自己判断で障壁を重点的に展開し、防御していた。
「(通じないか。なら)」
武器による攻撃を回避し、そのまま優輝は剣を引き絞るように構える。
そのまま、“意志”と共に鋭い刺突を解き放ち、障壁を穿つ。
「そう来るのは、予想済みです!」
直後、障壁が変異。
割られた障壁がガラス片のように飛び散り、帝と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ