第一章
[2]次話
腐葉土の中から
日本の岡山県に住んでいる光山光太郎の趣味はカーデニングである、それでこの日は園芸店でスコップや軍手それに腐葉土等を買った。
そうして家に帰ってから早速カーデニングをはじめたが。
腐葉土の袋を開いてだ、彼は妻の千絵子に言った。夫の方は面長で丸眼鏡をかけた黒髪を短くした大男で妻は小柄でおかめに似た顔で黒のショートヘアである。二人共子供達は就職したり大阪の大学に行ったりで二人暮らしに戻っている。サラリーマンやパートをしながら働いている。
その夫がこう妻に言った。
「おい、腐葉土の中からな」
「どうしたの?」
「こんなのが出て来た」
妻に見せたものは一匹の小さな生きものだった、毛はなく目も開いていない。
その生きものを見せて妻に言った。
「何だろうな」
「腐葉土の中にいたの」
妻もその生きものを見て言った。
「そんなこともあるのね」
「虫はあるけれどな」
「その生きものは哺乳類みたいね」
「鼠か?」
「そうかしら、ちょっと動物病院で診てもらう?」
「そうしようか」
こう話して二人でその生きものを動物病院に連れて行った、すると。
獣医は二人にこう話した。
「栗鼠の赤ちゃんですね」
「栗鼠ですか」
「栗鼠の赤ちゃんですか」
「はい、腐葉土の中にいたのは」
それはどうしてかもだ、獣医は話した。
「腐葉土を森から取ったので」
「栗鼠も森の中にいるからですか」
「紛れ込んだのですか」
「そうかと。それでどうされますか?」
獣医は二人にあらめて言ってきた。
「この子は」
「まあ今家はわし等二人だけだし」
「他に誰もいないですからね」
「ペットとして飼おうかと」
「これも縁なので」
「わかりました、では栗鼠の飼い方をお話させてもらいます」
獣医は二人にそれを話した、そうしてだった。
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